2019年4月4日

AAF中断

NFLのオフシーズン(春)に、NFLフランチャイズのない都市をメインにチームを配置して、昔のNFLヨーロッパ的な、NFLのマイナーリーグ的立ち位置を目指していたAAF (Alliance of American Football)が、シーズン残り2試合を残して突然活動中断。理由は、資金難からシーズン開始初期に危機となったときに、資金提供と引き換えにAAFトップとなった、NHL カロライナ・ハリケーンズのオーナー、トム・ダンドン氏の独断が理由らしい。

もともとのAAFの目的を考えれば、一日も早くNFL選手会との提携あるいは協働を実現することは必要だけれど、まだ初のシーズン途中で、今後どうなるかも不明なときに、いきなり強気の要求というのも無いだろうと思うのだけれど。本来なら、1シーズン運営してそこで問題点なり改善点なりを明らかにして、それを材料にNFLあるいはNFL選手会と協業の道を探るというのが筋だと思うんですけどね。

ただ、個人的にはNFLのマイナーリーグという位置付けはどうだろうかという気もします。野球のように、平行してシーズンが進んでいて、メジャーで選手が故障したとか言うときに、直ぐにマイナーから有望な選手が捕球できる、というなら分かるけれど、オフシーズン中に活躍した選手から選択するというのであれならば、それって大学卒業したルーキーを引っ張ってきてもいいわけだし。それに、シーズン中でも契約は可能だから、シーズンイン直前にカットした選手を呼び戻せば、多分事足りる。オフシーズン中に活動しているAAFもそれと同じ立場ですから、あえて投資してまでAAFのような仕組みを作る必要性をNFLは感じていないんじゃ無いだろうか。

NFLヨーロッパも、海外選手、あるいはアメリカからヨーロッパへ出て活躍している選手の発掘としう目的は合ったけれど、それ以上にヨーロッパでの市場開拓ツールとしての役割の方が大きかったと思うし、そう言う意味ではAAFの発想は良かったけれど、もう少しいろいろと考えを練ってからスタートした方が良かったんじゃ無いかという気もします。ライバルのXFLが来年からスタートするから、その前にと言う気持ちがあったんだろうか。いずれにしても、今回のAAFの件で一番よく分かったのは、兎に角この手の新興リーグを立ち上げて運営するには「お金が必要」と言う事なんでしょうね。となると、過去何度も失敗したこの手の新興リーグに投資する人が、益々いなくなってしまうかもしれない。よほどのお金持ちが、殆ど道楽で投資してくれないと、なかなかNFLの無い機関を埋める「NFLに迫るフットボール」は誕生しないだろうなぁ。

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