2019年3月28日

決済統合

乱立するQRコード決済の、統合第1号(?)。LINE Payとメルペイが業務提携をして、今年の夏を目処に加盟店を相互開放する予定。さらに「MOBILE PAYMENT ALLIANCE(仮)(MPA)」を設立して、他の事業者との提携・開放を推進するという記事。日本の現状とよく引き合いに出される中国の場合は、WeChatPayとAlipayの二つしか事実上のQRコード決済は無いわけだし、どちらも殆どの国民が利用するような背景サービス(WeChatPayはSNS、AlipayはEC(アリババ))の上でのQRコード決済手段提供だから、その普及の加速度は桁違い以上ですからね。

今回の件は、乱立して参入者が一気に増加すると、今度は史上占有を目指して買収とか合併していくのが、どの業種どの分野でも時間の流れなので不思議では無いけれど、どの様に統合していくあるいはそう御乗り入れをしていくのか、そこが結構難しいのでは。例えば、交通系電子マネーでは、以前は各地域の電子マネーに互換性は無かったけれど、SuicaとPASMOの相互利用から始まって、今では全国のメジャー10種類位の交通系電子マネーの相互利用が可能に。それだって、確かそれぞれの電子マネーがSuicaをベースに準備されていたからと言う事も大きな理由らしいし。

QRコード決済の場合も、お店側が販売用のQRコードを表示して、それをクライアントが読み込んで決済する場合なら、その店舗用のQRコードを複数のQRコード決済システムで互換性が取れるフォーマットにすればいいから、これはそんなに難しくないと思う。問題なのは逆の場合で、クライアントの定時したQRコードを読み込んで店舗側で決済する場合、店舗側のシステムが対応しないと、これは使えるけれどあれは駄目と言う事になりかねない。しかも、その対応表を作るとなると、今のように乱立している状態では大変だろうし。

インターフェースのQRコード生成と読み込み部分が共通化されてくると、その背景にある決済機能提供業者としてどうやって選択して貰うかが次の戦いになるわけですが、やはり規模を持っている企業が有利なのは確か。後は、その人の生活の中でウェートを占めるサービスかどうかですよね。LINEとメルカリなら、それぞれ補完関係になれると思うけれど、例えばメルペイと楽天ペイとか、LINE PayとPayPay(Yahoo!)となると、結構競合関係になるし。

ここでふと思いだしたけれど、30年位前、まだ"Windows"なんて無かった頃(いゃ、Windows1.0/2.0はあったか)、日本語DOSは各PCメーカー独自に準備していたし、その後その上で走るWindows3.0も、それぞれのPCメーカーが独自に開発(MSのWindowsをベースに、ビデオや独自ハードウェアのインプリをしていたなぁ)に開発していて、そう言う意味では今の「乱立Pay」みたいなもの。そこに、PC-DOSベースのDOS/Vが登場して、そこに集約されるとWindowsも共通化されて、その結果ハードウェアもAT-Compatibleになっていって... 結局は、ハードウェアは「AT互換機」という共通プラットフォームに乗り換えることで大きなコストダウンが出来たし、それによってソフト(OS)も共通化出来たわけで、その肝となる部分の共通化に、MPAがどの様な仕組みを提供していくのか。成功すれば、QRコード決済の中心になれるけれど、楽天とかYahoo!とか、なかなか五月蠅い企業がいるからなぁ(笑)。

0 件のコメント:

コメントを投稿