2019年3月7日

変装ゴーン

昨日保釈された、日産前会長のカルロス・ゴーン氏。大方の予想を裏切って、作業員姿で登場したため、最初は周辺に詰めかけていた報道陣も気が付かず、さらに予想された黒塗りのミニバンではなく、ご丁寧にも屋根にはしごを乗せた、軽ワゴンでの出発となり、誰が考えて手配したかは知らないけれど、かなり手の込んだ保釈劇が展開されました。

その後、担当弁護士の事務所に入り、そこからの移動時にはスーツ姿に着替えたようですが、なんであんな格好をしたんだろうか。いゃ、帽子やマスクで顔を隠すくらいのことはまぁ分かるけれど、わざわざ服装を作業員姿のものにして、しかも移動用の車もダミー車迄用意し、更に注目されないように横に停車していたスズキの軽ワゴンというのもなぁ。それに、作業員姿と言いつつも、一人だけビブスも違っていたし、帽子の色も違っていたし、あれも周りの人に合わせたら多分誰も気が付かなかったかもしれない。あくまで想像ですが、そこまでにすると裁判所側が判断出来ないから何か違いを出すように言われたのだろうか。あるいは、メディア対策として、最低限の違いは見せて言い訳にしたのか。

今朝のモーニングショーでもこの件はトップで扱われていて、あの変装は今後の裁判に影響するかという話で、影響するのでは無いかと、という意見が一寸興味深かったですね。つまり、保釈中の透明性を担保するために、自宅に監視カメラを接地したり、スマホやパソコンなどの接続制限などもすると確約しているのに、最初にしたことが先ずは変装して分からないようにして出ることで、監視の目を掻い潜るという意図があるのではと裁判官の心証を悪くすると言う話。でも、変装して出ようがそのまま出ようが、監視カメラの前を同掻い潜るかは別の話だし、その気になれば家族を仲介して、別のスマホに別のパソコンなども持ち込むことは可能でしょう。

まだ公判前整理手続きも終わっておらず、どう言う部分を争点に今後の裁判が進むのかも分からないけれど、検察側としては国際的なマネーロンダリングを明らかにしたいだろうし、ゴーン氏側はあくまで正当な報酬支払と言う点で進むのだろうけど、どうなるんだろうか。今見えている範囲では、やはりゴーン氏側の形勢が不利な気がしますけれどね。いずれにしても、今回の変装シーン、これから何年も何十年もメディアに登場するんだろうなぁ。その一点だけ考えても、ゴーン氏にとっては大きな失敗だったような気がする。

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