AERAにしては、凄く真っ当な記事、と言ったら怒られるだろうか(笑)。先日辞職した、兵庫県明石市の泉市長の「暴言騒動」に関しての記事。以前も書いたけれど、全体を見ずにその一部だけを取りだして、しかもあえて相手が誤解するように必要な情報を保管せずに伝えることの怖さみたいなものを感じますよね。
まず、全体の中の一部だけを切り出すという事も問題だと思うけれど(少なくとも、こういう流れの話の中でこういう発言は許せないと言うような説明も無いわけですし)、「会話」という、抑揚とか感情とか表情みたいな補完情報を取り除いた「文字だけ」の情報に劣化させ、さらにそこから刺激的な「言葉」のみを切り出して伝えるというのは、情報劣化というよりも、それにより受けてにノイズをノイズと認識させない、錯誤とか欺瞞に値すると思うなあ。
例えば、今回の件を伝える何らかの記事が、道路拡張が必要で、何年も前から交渉が続いていたが、なかなか交渉が進まず難航していた。その一件に対して、仮にそれが職員に対しての叱咤激励の意味を含むとしても、こういう言葉遣いをする首長の立場はいかがなものか、と言う内容なら、それは読者に判断を委ねることも出来るし、そんなに間違った内容でも無いと思うんですよね。でも今回は「市長の暴言」としか伝わっていないから、話がおかしくなっている。さらに疑問なのは、この録音がされたのは2年近くも前の話で、その立ち退き交渉の相手も既に交渉成立で立ち退いていて、道路の拡張工事も現在は進んでいる状況だという事。例えば、その交渉相手が2年後の今もそのままで、何か不利益を被っていて、それは2年前のこの市長の発言から続いている、と言うようなことならまだ話は分かるんですが、ある意味この2年の間解決されている話が蒸し返されていることのほうが不思議です。問題だと思うのであれば、もっと早く後悔するべき話なのでは。
で、気になるのは二ヶ月後に迫っているという市長選。泉氏は、まだ出馬の有無は明らかにしていないという事らしいけれど、行政としては評価されている市長さんらしく、そう言う意味では次の当選(三選目になるのかな)は、かなり堅そうな雰囲気。そこに対して、それを良しと思わない人達が今回あえてこの二年前の件を蒸し返しているのだろうか。現地での選挙の状況は分からないけれど、4月の選挙に向けてネガティブキャンペーンを展開しようとしていたのだろうか。多分、二ヶ月間じっくりネガティブキャンペーンを続けて、対立候補が有利になるようにしたかったのかもしれないけれど、市長があっさり辞職してしまい、となると市長選挙は前倒し?! 返ってその方が、現職としては傷口が大きくならず、逆に今回の様に擁護論も盛り上がるだろうから、機器管理としては政界だったのかもしれない。まぁ、ご本人が再度選挙に出るかどうかは不明だけれど、自分だったら個々は信任選挙として逆手にとって出ていくだろうなあ(笑)。先日の麻生さんの女性関連の発言もそうだけれど、言葉は長いよりは数音節のたった一言の方が、世の中的には影響力が大きかったりします。それを是正するには、何十倍ものエネルギーが必要。そう言う意味では、例えそれがその人の持ち味だったり、口癖であったとしても、一部だけ切り取られて変な言質にされないようにしていくのも現在での機器管理の一つであることは確か。それによって、その人の行動とか話の魅力が半減してしまうからもしれないけれど、今回のように何かあったときのリカバリーするエネルギーを考えたら、まぁどっちが楽かでしょうね。勿論、言った側の責任もあるけれど、受け取る側もそのまま額面通りでは無く、しっかりとその情報の真偽を精査して評価する「情報リテラリー」が、今では「生活リテラシー」になっていることを認識しないとですね。
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