2019年2月18日

情報拡散機関

数日前に朝のテレビを見ていたところ、焼き肉店でのお客さんが撮影した悪ふざけ動画が、いつの間にか無関係な有名店での動画として拡散していた話を取り上げていたけれど、その時のコメンテーターが「ネットでは、このように情報が捏造されて行く」みたいな事を言っていて、「あーぁ、まだそう言うことを言っている」といつものように呆れる気分に。

確かに今回の件も、最初は一個人が面白半分にネットにアップした動画が、瞬く間に拡散されてさらに途中で誰かが勝手にコメントを追加して広めたことが原因だとは思うけれど、この「拡散」と「途中変化」に関しては、既存のテレビや新聞・雑誌メディアだって起こりうることだし、実際に発生していること。自分達は、報道の専門家だから間違えることは無い、と言う自負があるのかもしれないけれど、だからこそ危ないとも言えるし、実際に最近の報道の内容等を見ていると、以前より酷くなっている気がします。

リアルタイムで10分間の話を、例えばテレビなどでは20秒とか30秒とかに短縮しないといけないわけで、そこにはどうしても切り貼り作業が発生する。デジタルデータでは「圧縮」とか「解凍」が可能だけれど、そんなモードで一般のニュース等は配信出来ないから、どうしても「要約情報」を作成して、それが「全て」として配信拡散されていくわけですが、「要約」だから受け取った人によって印象は変わるだろうし、場合によっては誤解された内容が「付加情報」として追加されて更に拡散されることもある。例えば、そう言うニュース配信を聞いた、著名人とかコメンテーターが「だから〇〇」みたいな事を言う映像が、元の映像と入れ替わって拡散していくようなもの。その人だって、実は元々の情報を知らなかったりすると、その要約情報だけが全てで、だから誤解したまま、でも著名人のコメントという付加価値が付いて、逆に情報の見た目の信憑性は増していったりする。

日曜日に見ていた「ワイドナショー」で、視界の松本人志さんが面白いことを言っていて、大臣などのぶら下がり取材の時、胸元にデジタルタイムウオッチ付けておいて、会見スタートから動かせば、途中で映像を切り貼りすると「あっ、ここで3分飛んでいる」とか「この言葉の間に5秒飛んでいる」とか言うことが一目瞭然となり、見る方も切り貼りの判断出来るのでは、という事。これ、是非やってみたら面白いのでは。勿論、映像配信以外では言葉の切り貼りでは使えないけれど、かなり印象が違ってくる気がする。ただ、それって情報配信者は検証可能な「証拠(Evidence)」付で情報配信をしないと、その情報には「ノイズ」が多く含まれている、と判断する時代になるでしょうね。

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