2019年1月13日

英語を恐れるな

時々見かける「英語習得」の記事。結構自分の実体験に当てはまることが多くて、読んでいて共感した記事。最初の「良いスコアとコミュニケーションは別」というがよく分かる。うちの会社では、TOEICの受験が必須で、最低でも600点、エンジニア系だと760点、職種によっては840点が必要というルールがあり、海外出張の時の判定基準にもなるし、昇進や職種に関しての前提条件にもなっている場合も。昔は、900点以上TOEICのテストで得点したら、以後はテスト免除と言う話が有ったけれど、どうなったんだろうか(笑)。で、実際問題として、海外主張や海外からの出張者を交えて英語で会話とかミーティングをするときに、TOEICの点数が必ずしもその会話の中での優劣には関連しないことは明らか。当時の経験値で言えば、資格マニアみたいな感じでTOEICの点数が高いだけの人は、そう言うミーティングでは静かだし、逆に点数は低くても海外出張経験の豊富な人は、結構ブロークンな感じでもグイグイミーティングを進めたりしていますし。そう言う意味で、「経験値」が最大の武器であることは間違いないですね。

次に、シンプルな会話というのも重要で、特に英語の場合は基本文法が「S+V」と主語と動詞の組合せからから始まるから、「誰」が「何をした」という基本的な会話がベース。所が日本語の場合は、まずはその結果とか関係の説明から初めて、最後に「だから駄目だったんだよ(誰が?)」みたいな、話し方が多い。その日本語の話し方を英語に置き換えようとするから、無理があるし時間も掛かるし、言い回しも不自然になるんですよね。基本「I think...」とか「I request...」みたいな、紋切り型の会話の方が相手には伝わると思う。それは、そこでの主題が明確になるから。勿論、細かなところを伝える場合には、色々説明しないといけないけれど、それだって少なくとも仕事関係で言えば、「期日」「確認項目」「担当者・責任者」「条件」とか、シンプル。そういう部分を押さえておけば、ビジネス的な会話としては十分成立するし十分。で、疑問に思ったら、その場で出来るだけ確認するべきだし、時間が無ければ後からでも良いから文書で再確認するのが、後々間違いが生まれない方法だと実体験から思います。そう言うことをやっていると、話をする相手も「あいつに関係する話題」と思えば、こっち向いて丁寧の説明して、最後に「You know?」と確認までしてくれるようになる。

それに関係していると感じるのが、こちらにも書かれているように、日本人はどうしても正確に完璧に間違いなく答えないといけないという強迫観念みたいなものがあって、だから相手の話た英語を100%正確に日本語に翻訳しようとして頭の中が一杯になるし、話をするときにもまずは完璧な日本語を考えてから、それをまた100%完璧な英語に翻訳しようとする。それ故に、先ずリアルタイムでの会話が成立しない。だから、短い会話でキャッチボールしていくのが、先ずは一番良いと思う。ただ、複数人でミーティングしている場合、余りにそんなことを繰り返していると議題も進まないし、周りの人もウンザリしてくるので、そう言う場合は「Let me talk with you later.」とか言って、一旦その場での会話を終わらせるのも「気配り」として大切だと思います。そうやって、1対1の会話になれば儲けもので、その場で相手にノートに書いて貰っても良いし、絵で説明してもいいわけだし、何度でも確認出来るし。そうやって、耳と脳が鍛えられると、口も動くようになるし、そうなるとどんどん相手の話も理解出来るようになってきます。

最後に書かれている、自分の得意分野を持つというのも重要で、自分の場合は大学の頃からアメフトをやっていたし、中学生の頃はNFLのMiami Dolphinesのファンだったこともあり、結構NFLに興味も知識もあったことで、そこから話しが始められたのは良かったと思います。出張のタイミングも、結構秋のフットボールシーズンに行くことが多く、だから週の前半は前の週のカレッジとかNFLの試合の話で先ず掴みが出来ましたねぇ。勿論、アメリカ人100人が100人フットボール好きでは無いから、誰にでも通じる話題では無いけれど、その場合はに次の手として「STAR TREK」があったし、後当時は日本の野球選手がMLBに行き始めた時期でもあったので、結構日本の選手の話題で盛り上がることも。一度「アイラビーってどんな選手だ?」と聞かれて「アイラビーって誰?」と思ったんですが、当時ヤンキースに移籍した伊良部投手の事で、「He is a Japanese Nolan Ryan.」と言ったら、彼はヤンキースファンだったのか「Great!」と喜んで、その後の話も弾んだんですが、そう言う点だけでも知っていると話のとっかかりとして有効かなと思いますね。

で、長くなってしまいましたが、英語や、多分その他言語習得でも上手くなりたいと思うのであれば、基盤としての日本語をちゃんと理解していないと駄目だという事。例えば日本語を英語に直す場合、直訳だけで済む場合は余り無く、どう言い換えるとニュアンスが通じるのかを考えて言い換えないといけない。その為には、日本語でちゃんとのその言い回しや表現の意図を知っていないと、言い換えた内容が180度異なるかもしれない。例えば日本語で「これは重要です」と言えば、日本ならその前後から判断出来るかもしれないけれど、英語でそのまま"Important"と言っても伝わらないかもしれない。"critical"なのか"gating"なのか"mandatory requirement"なのか"focused item"なのか"must thing"なのか、その言い方で相手の感じ方も違ってくるので、自分の中でちゃんと理解して表現しないといけない。そう言う意味で、先ずは日本語をちゃんと話せるようになりたいし、その上で変換するときに困らない程度の知識というか背景情報はしっかり身につけたいと折に触れて感じます。そう言う意味で、英語(や他の言語でも)を恐れる必要は無いけれど、真摯に謙虚に向かうべきではあると思いますね。そうすれば、英語の方もちゃんと反応してくれると思います。

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