2019年1月15日

知らなかったで済ませる

厚労省による賃金などの不適切調査に関して、立憲民主党の枝野代表のお言葉
「私が承知しているかぎりは、厚生労働省で当時仕事をした仲間はいずれも実態を全く伝えられておらず、疑うような状況も無かったと承知している」
知らなかったから自分達に責任はない、と言っているけれど、それが通るなら今回明らかになるまでは、今の与党・政権も「知らなかった」と言えば許される話では。つまり、「重い責任」はそう言う行為を長い間秘匿していた厚生労働省なわけですからね。しかも、
 国民を1年にわたってだまし、場合によっては国会をだましていたことだ
と、与党も含まれる「国会」という言葉を使っているわけで、その点でも矛盾している気がしますねぇ。政権批判の良い材料がまた出てきたくらいに思っているんだろうけど、そう言う底の浅い考えが何となく透けて見える気がする。

今回の厚労省に限らず、財務相、文科省、防衛省と、これまでその内容の程度の差はあれ色々な不手際・疑惑が出てきたわけで、そう言うものがここ一年二年で生まれたものばかりでも無い。今回の様に、民主党政権時代にも月ツリ存在していた疑惑だってあるけれど、「自分達は知らなかった」「知見がない」といって自分達の責任を逃れるようでは、やはり再度政権を任せようという気にはならない。そこは嘘でも、「自分達も気が付かずミスがあったが、今回はっきりしたことで、以前の分も含めて厳密に対応したい」とでも言えば、「おぉ、立民党、成長したな」くらいは思うかもしれない(嘘)。

仕事でも、一番大切なのはミスをしたならば、その原因を先ず明確にして、それが再発しないように対応すること。勿論、そのミスから生まれた不利益や不具合対応も早急に必要だけれど、それと並行して再発しない努力も重要。その場合、過去に同様の事例が発生していたにも関わらず、それが見逃されていたならば、何故すり抜けたのか、何故分からなかったのか、その対策も重要なわけで、それを自ら「知らない・関係無い」と放棄するのは、元責任者として余りに無責任な態度。今回は、民主党政権時代の不利益も今後対応しないといけないことになるだろうけど、その時に彼らは「自民党が悪い」と言うのだろうか。いつまでも人に責任をなすりつけているだけなら、それっていつまでも責任ある立場に戻るつもりは無いという意識の、暗黙の表現だと思う。

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