毎日新聞の年末スクープ(?)である、鳩山元総理が総理当時の沖縄関係資料を持ち出して保存していた件。リンク先の記事や動画を見ると、何か美談のような造りになっているけれど、これって昨年発生した財務省や防衛省の文書管理問題以上の重大事件じゃ無いのか? 映像の中には「機密」のスタンプや、管理されている証拠の「文書番号」も示されていて、配布にしても制限されていたことが分かります。企業などの機密文書もそうだけれど、そう言う重要な情報・資料は、厳格に"Need-to-Know"が指定されていて、それは閲覧可能者の制限だけで無く、閲覧場所も限定されているはず。だから、仮に何らかの理由で外部持ちだし(->鳩山事務所)が許可されていたとしても、既に総理どころか議員としても引退している「一般人」が、そんな文書を所持していること自体が許可されないはず。しかも、映像を見る限り、この人はそんなことを全く理解していない様子で、単に自分の「思いでの記録」としか見ていないように感じられます。
取材している毎日新聞側も、そういう所は指摘しないのだろうか。あれだけ、財務省や防衛省の文書管理を批判していたのに、それ以上の「文書管理違反」が目の前にあっても、全く批判している様子が無い。こういう人達にありがちな、自分達にとってメリットがある違反は良い違反で、気にくわない違反は断固追及するという、ダブルスタンダートというよりも「俺様ルール」としか言いようが無い状態。以前、グリーンピースだったかな、鯨肉を不正に流通させているとして、宅配業者の配送センターに侵入して荷物を盗もうとしたことがあったけれど、他人の資産を無許可で盗もうが、それが自分の正義の範疇なら何でも許されるという独善と同じ匂いがする。
勿論、文書発行者である防衛省側にもミスはあって、当該文書の配布先がどの様な管理状態になるのか定期的に確認する必要が有るし、仮に原本が廃棄されるのであれば、その複製であるこれらの文書も正規の手順で廃棄処分して確認しておかないといけないはず。一私企業であるうちの会社だって、機密情報派そう言う管理をしているわけで、その点は防衛省側も説明が必要でしょうね。その為に、一部ずつ管理番号を振って配布しているわけだし。記事の中では、「公文書の散逸を防ぐ」みたいな事を理由しているけれど、無限に文書を保管することは出来ないし、一定期限が過ぎたら公開するなり廃棄していくのが正しい情報管理の方法。自社の過去記事すら真っ当に管理・公開出来ていないメディアが、何を言っているのだと小一時間。
そもそもこの人の場合は「最低でも県外」が最初のメッセージだったはずで、それを「移設への圧力に負けた」みたいな事を映像の中で言っている。でも、それが本当だったとしても、それを受け入れた責任は自らにあるわけで、どうしても納得出来ないのであれば自分の主張を通せば良かっただけの話し。それを、どう言う意図か分からないけれど当時の資料を公開して、自らの正当性を今頃になって主張するのはおかしいを通り越して、無能としか言えない行動。まぁ、だからこそ、史上最低の首相とまで言われるのだろうけど。そして、それを嬉々として取り上げているレガシーメディアも同罪と言うか同類というか。まだ新年だからか、他のメディアはこの件を取り上げていない様子ですが、これは明らかに犯罪だと思う。
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