2018年12月22日

人情商売

ネットで見つけた、「人情すし屋」の記事。このお寿司屋さんだけで無く、人が集まりコミュニティ(=村)が出来ると、昔なら生きていくために農業するしか無かったのが、それに余裕が出来ると道具を専門で作る人、加工する人、運ぶ人、みたいな社会システム・エコシステムが出来上がっていくわけで、その延長線上に、こういう飲食とか娯楽なんかも出来てくるもの。橙その土地に住み、そこで子供が生まれて親が亡くなっていくサイクルが固定されているうちは問題無いのだけれど、最近のように人の流動性が高くなり、しかも出た分他所からは行ってくれば良いけれど、出て行くだけ淘汰されていくだけの地域も増えてくると、その地域のエコシステムも破綻してくる。

それを解決するには、他所から人を集める=有名店になる、業態や職種を変える=他の飲食等に変える、ビジネスモデルを変える=ネットビジネスとか、持ち帰り専門とか、等工夫と変化をしないと駄目なんだけれど、「地域に根付いた」というのが曲者で、その支える地域の人がそう言う変化を許してくれないところがあるんですよね。老舗企業が経営が傾き、段々と衰退していく理由の1つじゃ無いかと。

それは、今の日本にも当てはまる話だと思うわけで、国としてビジネスや外交や政策を、これまで同様の前提や対応のままでは、周りの変化について行けず、内側の変化にだけあたふたしていくうちに、二進も三進も行かない状態になる。そう言う意味で、内側の変化に対応するためには、外にも注目する必要があるし、外の変化に対しては内側にも変化が必要になるのは、仕事でも同じ。内側の「少子高齢化」対策で「外から人材募集」というのは今の対策だけれど、それが無限に続くわけでは無いし、当然日本以外にも選択肢は幾らでもあるので、国内的に給料アップとか補償を厚くするとか、さらに進めないと行けないことも多い。

そこに「人情」という、目に見えない絆を大切にすることは良いことだけれど、それって開くまでビジネス的には1つの要素でしか無いわけで、それだけに頼ってしまってはどうしようも無くなります。ただ、日本人的な視点で見ると「美徳」みたいな言い方をされるので、困ってしまう点でもありますよね。そこをどの様に打破していくのか、これまでのビジネスを捨てて一からやり直すのか、少しずつしかし確実に変革を進めるのか、あるいは何もしないのか、そこは人への情けも残しつつ、最優先するのは「自分の気持ち」じゃないだろうか。

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