2018年11月16日

「祭り企画」がマツリに

NTV系列の人気番組「世界の果てまでイッテQ!」の中の名物コーナー「世界の祭り」で、ラオスで開催された「橋祭り」がヤラセでは無いのかという話し。とうとう日テレの社長が、自社の企画だったことを謝罪する事に

実はこのラオスの「橋祭り」の放送はリアルタイムで見ていて、見たときからそれまでの世界の祭りとは雰囲気が違うなぁと違和感を感じたんですよね。その最大の理由は、橋の途中に仕掛けられた大きな風船(?)がぐるぐる回る障害物の存在。自転車で細い板の橋を渡るような競技は、それこそどこでも見られる物なので、それ自体は不思議では無いけれど、その単純な舞台に比較して、結構大がかりなフレームを組んで、そこにモーターを仕掛けて(そのモーターも、確か途中で故障して、後半は人が足で回していたような)、大きな風船(多分、バランスボールじゃ無いか)をぐるぐると二箇所で回すもの。自転車が走る橋が普通の板材なのに、やけに障害物にお金掛けるなぁと疑問でした。あと、見た印象が何となくSASUKEっぽいというか、まぁ100年とか続く祭りでは無いだろうけど、余りに不自然さを感じたんですよね。

で、思い返してみると、そう言う不自然さを感じる「祭り」ってこれまでにもいくつかあって、多くは東南アジア当たりで収録している場合に多いように感じます。ヨーロッパなどでは、それなりに昔からやってるだろうなぁ感があるんだけれど。あと、有名なトマト投げとかオレンジ投げとか、花火の打ち合いとか、そういうのはまぁ分かりますが、例えば田圃の中の競争とか、水路を泳いで時間を競うとか、「祭り」と言うよりは「障害物競走」みたいな内容のものも違和感を感じますよね。その場所での生活感が感じられないとか。

結局、テレビで放送する以上は「視聴率」を獲得しないといけない。その為には、単純にその祭りに参加するだけでは無く、それなりにハプニングとか見所も生まれないといけない。さらには、その祭り自体に何か興味を沸かせるような演出だって必要かもしれない。さらにさらに、月に一~二回の放送とは言え、それなりに手間暇かけてお金も掛けて収録するわけだから、失敗は許されない。となると、有名な物なら制限とか限界も生まれるだろうし、なかなかコンスタントに視聴率の取れる内容を収録できるとは限らない。そう言う歪みが溜まって、見津から祭りを作り出してしまう結果になるというのは、想像するまでも無いなぁ... 昔の「ほこ×たて」もそうだったけれど、最初は手元の素材とかリソースでも番組制作が出来るけれど、人気が出れば出るほど要求度合いが高くなり、かつ手間暇かかるようになり、結局は安易な方向に走らざるを得ないのは、ある意味テレビの宿命だとも思うけれど、そこで一旦休んで「充電期間」を置く勇気も必要じゃ無いだろうか。それって、普段の仕事もそうだしね。ちゃんと週末とか有休とか取らないと、どんどん自分の仕事が雑になりいい加減になるのと同じだと思う。

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