2018年11月3日

安田純平氏会見

昨日日本記者クラブで会見した、安田純平氏の会見内容の詳報(No.1, No.2, No.3, No.4, No.5, No.6, No.7, No.8, No.9, No.10, No.11, No.12)。ジャーナリストとしてシリア取材の使命感を持つことは良いと思うけれど、それにしては余りにがさつと言うか何というか。これが初めてシリア取材する人ならまだしも、これまでも何度も拘束されていたりしているわけで、それならかなり用心深くなるはず何じゃ無いかなぁ。厳しい言い方かもしれないけれど、危険地帯を取材するジャーナリストとししての素質に欠けている気がする。

今回良かったと思ったのは、開放されて一斉に自己責任論が広がり、これに対してメディア界隈ではそれを否定するような発言が多かったけれど、ご本人自身で自己責任、自分の問題であることを認め、さらには開放に尽力したであろう日本政府に対しての感謝するなど、解放直後のやや無責任にも感じる発言とは日なり違ってきたのは、日本に戻り落ち着いたからだろうか。ただ、個人的には、やはり危険地帯と分かっていくわけだし、シリアへは密入国して入っているわけだし、そこは危険度をちゃんと把握してどうしたらよいのか、自分の判断であえては居るわけですから、それは自己責任以外の何物でも無いと思う。それを、何か使命感みたいな物にすり替えて反論するメディアは、何か勘違いしている気がします。

大体、安田氏の行動を英雄視するのであれば、何故自分達の組織なり会社なりから自分達のジャーナリストを現地に送り込まないのだろうか。安田氏の行為を賞賛すればするほど、自分達がリスクも取らず安閑としていることを証明することになるわけで、その矛盾というか自分達のご都合主義に、実は一般の視聴者や読者も気が付いていることを理解していないんだろうなぁ。そういう所に、レガシーメディアの凋落が伺えるし、それでも既得権益にしがみつく様子に、既に多くの人が見限っていて、それはレガシーメディアのビジネスにも影響している、最も大きな事は「ジャーナリスト」という言葉がどんどん軽くなっていることでしょうね。

ところで、中東の紛争も大きな世界的な問題ではあるけれど、日本のもっと近く二は、それと同等の問題を抱えている地域もあるわけで、その一つが例えばウイグル問題であったりするんだけれど、今回の様に潜入取材したりする「ジャーナリスト」って聞いたことが無い。今回の騒動は、そう言う矛盾に対しても一般の人々が疑問を持ち始める切っ掛けになるような気がする。

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