2018年11月22日

クーデター潰し

日産のゴーン氏、ケリー氏に関わる報道で、色々な話が出てきているんですが、その中で一寸気になったのが、実は今回件はルノーによる日産吸収に対して、日本人経営者が半旗を翻すために仕掛けたクーデターでは無いのか、と言う話。これが、例えば暫く前の大塚家具の親子騒動みたいな状態での話なら、まぁそれも有りかなと思うんですが、今回はそう言う意図があったかどうか以前に、10年近くにわたって有価証券報告書に虚偽記載をしていて、さらには会社の資産を個人流用為ていた疑いがあるわけで、それって企業買収云々以前の話だと思うんですよね。本来なら、もっと早くに遅くとも5年位前には明らかになっていないといけない話。実は、それ位前に日産に対して虚偽記載に関しての注意が出されていたけれど、ゴーン氏が無視していたというような話もあり、それならそれで何でその間誰もアクションを取らなかったのかというのも不思議。

最近のメディアを見ていると、日産を破算から救ったゴーン氏が、余りに長期にわたって経営の中心にいたので腐敗したと言う本来のストーリーだけではインパクトが小さいので、そこに日産のクーデターとか、色々と脚色をしたがっているようにも感じるんですよね。確かにそう言う面もあったかもしれないけれど、仮にその場合には現社長側も不正行為を利用して自らの不正・不法行為を逃れようとしたようにも感じるわけで、そうなるとどっちもどっち、どっちも悪いと言う話にしかならず、今回の関係者以外の社員さんが可哀想。

自分自身は日産車のオーナーになったことは無いけれど、どちらかというと「一般大衆車」というイメージが強いトヨタに対して、それこそスカイラインやフェアレディZのようにな「格好いい先進的な車」というイメージが日産にはあったんですよね。その辺りのイメージが、何か遠く霞んでいくのが一寸残念です。

今回の事件で、国内外の企業での外国人役員への報酬に関して「〇〇さんは何十億」という話題が特にテレビのワイドショー等で踊っているけれど、海外から優秀に人材を引っ張ってくるには、やはり世界的な相場と比べて納得いく金額を提示しなきゃいけないわけで、その金額の多寡を言っても仕方ない。問題は、それに見合うだけの仕事をして結果を出したかという事で、そう言う意味では品詞の日産をここまで立て直したゴーン氏の力は評価してもいいんじゃ無いだろうか。で、一番必要なことは、本当にゴーン氏やその側近が何をやっていて、どう言う不法行為があったのか、それがゴーン氏個人の問題なのか、日産という会社、あるいは役なども含めた組織の問題なのか、それを先ずはっきりさせて責任を取るのが一番重要。その上で、顧客や投資家に対してどのようなお詫びをするのか決まってくるでしょうし。その結果、ルノーとの提携が破綻して、結果クーデター的な事になるのかもしれないけれど、でもそれを回避するために不法行為を長年見過ごしていたことの弁明にはならないし。日本企業に対しての、あるいは経済界に対しても大きな事件だと思うけれど、これがワイドショーがどんどん陳腐化していく様子が何となく見える気がするのは私が毒されているから?!

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