2018年8月23日

HND-SIN/-NRT (番外編3) - 見づらいチケット

シンガポールからの戻り、東京駅で浜松行きのこだま号をホームで待っていた時、少し離れたところに多分台湾からの旅行者と思われる女性の親子二人連れがいました。丁度階段を上がってホームに上がってきたところで、私の頭の上位にある発車掲示板と手元のチケットを何度か見比べています。で、何か困ったような様子で私のところに歩み寄ってきて、チケットを見せながら「OK?」と聞いてきます。「Excuse me.」と言いながらチケットをよく見ると、5分後位に発車するのぞみの新大阪行きですが、頭上の掲示板を見るとそこにその新幹線の表示は有りません。多分ホームが違うんでしょうが、確認するには一度下に降りて通路上に表示されている時系列の発車掲示板を見ないと分かりません。そこで、この親子に「This plarform is not good for you.  Please come down with me.」と言って、下りのエスカレーターに向かいながら手を振って一緒に降りるように促します。

一つ下の通路に降りたところで、少し先に発車掲示板があり、そこでチケットの号車番号「のぞみ333号」を見ると、自分がいた14-15番ホームの隣、17番ホームからの発車と表示されています。一応発車時刻もあっているので、間違いないことを確認して振り返ったら、あの親子がいない! 慌てて、降りてきたエスカレーターに向かうと、丁度上から降りてくるところでした。私の言い方が悪かったのか、余り英語が通じなかったのか、躊躇していたみたいな雰囲気でした。で、下から「おいでおいで」と手を振ったら慌てて歩いて降りてきてくれました。

そうそう、この「おいでおいで」の手の動作、日本人だと手の甲を上に向けて水平にした手の指を下に折るような形にしてまた水平にする動作(下向きに指先を振る)のが普通だと思いますが、これ海外だと「あっちいけ(日本だと「しっ、し」と追い払う動作)」に思われることもあるみたい。少なくともアメリカなんかだと手の甲を下向きにして、指先を上に握るように繰り返す(日本だと、掌を上に向けてじゃんけんのグーとパーを繰り返すような感じ)と「来い来い」という意味になるんですが、台湾は(あるいは中国か?)はどうなんだろう... いずれにしても意図は伝わったみたいで急いでエスカレーターを降りて近づいて来てくれます。で頭の上の掲示板を見せて「Platform seventeen.  Your Shinkansen will depart from the Platform seventeen.」と言うと、「17番」という意味は分かったらしく「Oh, seventeen.  OK.」と理解して貰えたようです。18番とか19番だとさらに奥になって分かりづらいけれど、直ぐ目の前が16番/17番だから助かりました。「Thank you.」と言いながら、16番/17番ホームへの階段を上がる親子を見ながら、自分が利用する14番ホームに戻ってきたときには、あの親子が乗車するのぞみ号の発車3分程前でしたから、多分間に合ったんだろうなぁと思いながら、自分が利用するこだま号に乗り込みました。

で、この時の先ず困ったのが、自分はEX予約を利用しているから、たぶんここ10年位新幹線の普通の乗車券なんて見る機会が無いんですよね。だから、今回の様にいきなり乗車券を見せられても、どこを見れば良いのか直ぐに判断出来ない。今回の場合も、まずは「東京」「新大阪」という行き先は漢字印刷だから直ぐに分かったんですが、新幹線がひかり号なのかのぞみ号なのか、発車時刻は何時なのか、ぱっと見ただけで直ぐに分からない。じっくりと見て、やっと「NOZOMI 333」と書かれている事がわかり、発車時刻も自分が利用するこだま号の一つ前23分発と理解出来ました。今回これが運が良かったと思うんですが、3分違いだから同じホームからは発車しない。反対側の可能性はありますが、頭上の時刻表示ではひかり号になっているし発車時間も違う。これで直ぐにホーム違いと判断出来、下の通路へ確認することが出来て時間を浪費せずに済みました。仮に、これが15分後とか30分後だと、まだ掲示板に表示されていない可能性もあるわけで、そう言う意味では時刻が近かったのは助かりました。で、その掲示板で確認するときも、号車番号も「333」と覚えやすい番号だったのも助かりました。これが「257」とか複数の数字の組合せだと、つい記憶も曖昧になってしまうし、番号を入れ違って判断してしまう可能性も。唯一後から後悔したのは、自分のこだま号には、この二人がのるのぞみ号が出た後から移動しても間に合ったわけで、それなら二人が持っていた大きなスーツケースをせめてあの階段の所だけでも手伝ってあげた方が良かったかな、と言う事。それなら、その先の17番ホームに上がるエスカレーターまで案内できたわけですし、もしかしたら乗車する車両によっては、さらに前後にウロウロすることになったかもしれないし。

いずれにしても、あの緑っぽい背景の乗車券は、もう少し分かりやすいような背景にして欲しいですよね。多分偽造防止のために柄を入れているんだろうけど、印刷部分と比較して凄く見づらい。だいたい、あれって磁気チケットなんだから、偽造だってそんなに簡単ではないだろうし。せめて、新幹線の番号と発車時刻だけは直ぐに分かるように白地にして欲しいなと感じましたね。もう一つは、発車情報の少なさ。ホームに上がると、そのホームの情報しかないから、今回の様に間違った場合どこに行けば良いのか分からない。また、下に降りても、今度は全体の掲示がどこにあるのか分からない。あのせまい通路が、場合によっては乗客で一杯になる事も有るわけで、そうすると移動することも難しくなりますからね。紙のチケットと発車情報に関しては、「おもてなし」の一環としてだけで無く、日本人乗客のためにも改善して欲しいなぁ、と切に感じた経験でした。

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