2018年8月15日

日本酒ワールドワイド

日本酒がフランスで広がっているという記事。記事にも書かれているように、フランス料理が暫く前からそれまでのバターやソースこってり系から、素材を生かしたシンプルなスタイルに変わってきていて、それが和食にも似た物であるから日本酒とのペアリングが広がっているというのは、素人の私でも理解出来る理由。同時に、日本酒自体も、どちらかというと昔の「ドッシリ、旨味系」のお酒から、大吟醸に代表されるような、スッキリと切れ味のあるお酒が増えてきているのも大きな理由だと思うんですよね。それぞれにそれぞれの良さはあるのは勿論だけれど、最近の傾向としてはやはりシンブルであっさりしたものが好まれる気がします。

実際ワインの世界でも、以前なら「ニューワールド」と言われていたアメリカとか南米等のワインはあっさり系でスッキリしたもので、それ以外の欧州を中心にした「オールドワールド」では、伝統的な熟成したものが中心でした。それが、最近ではそれが逆転して、ニューワールドでは伝統的なしっかりしたワインが増えてきているし、オールドワールドではスッキリした軽めのものが増えてきていて、ビックリすることも。

元々お酒は飲めなかった自分ですが、大学時代のコンパなどですこしずつ飲むようになり、当時はスコッチウィスキーが中心(水割りだけれど)。日本酒もワインも殆ど飲まない状態でしたが、ある時会社の飲み仲間の先輩が「凄い日本酒を見つけた」と言って飲まされたのが、山形は天童市の「出羽桜」。それまでの日本酒のイメージと言うと、自宅で祖父が飲んでいた「剣菱」とか「菊正宗」というものが「The 酒」だと思っていたので、その違いには大きなショックを受けました。そこから、出羽桜系のスッキリしたものを飲み始めて、時代もそう言うものがどんどん市場に出てくるようになったので日本酒好きに。その後、今度は忘れもしない成田発SFO行きのUA便の中で、アルコールを進められて、なんとなく「スッキリしたクリアーなワインがあれば」と言って出されたのがカリフォルニアのシャルドネ。これが出羽桜に似たスッキリした後味で、一発でファンになり、その出張中(3カ月)毎週末宿泊先のABCとかスーパーとかWine Houseに通って嵌まっていきました。

当時は自炊をしてて、和食っぽい物を作っていたけれど、よく合うんですよね。そんなことがあって、洋食と日本酒、和食とワインというペアリングが結構個人的に好みで、機会があるとそんなことを趣味というか遊びでやっているんですが、その時感じるのは、ワインは熟成期間があるから量とか味とか管理が大変だけれど、日本酒は基本的に冬に造ってその後一年で飲み干す訳で、管理しやすいし手軽という気もします。もう一つは、食べ物とお酒は、その土地のもの同士で一番良いものが残っていくと思うけれど、食べ物自体が流通の発達で日本中で同等のものが食べられるようになり、それに合わせてお酒もそう言う形に変わって言っています。で、日本の食べ物の品質は世界でもトップクラスであることは間違いないわけで、多分そう言う切磋琢磨が世界市場に出ていっても勝負できる時代になってきているんだろうなぁ、と。

単純に衰退しつつある日本酒の新たな市場にと言うような考えでは無く、世界の色々な食べ物が日本酒も含めた色々なお酒でより豊かになる事を願いたいですよね。そう言う意味で、日本酒が世界に出ていき、世界の食べ物が日本に来て日本酒とマッチしていくことを願いたいですよね。

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