2018年8月10日

AIの得意技

産経新聞の記事から、AIを利用したガンの画像診断技術について。30年位前の「人工知能ブーム(KB)」以来のブームと言っても医院じゃ無いかと感じる、最近のAIブーム。なんとなく、「AI」と呼べば何でも出来るんじゃ無いかという安易な期待感というか安心感だけが先走っている危うさは感じるけれど、近年のハード・ソフトの技術革新もあって、昔の人工知能ブームの時とはひと味違うのも確か。その中で、個人的にも画像診断・判断というのは、今のAIを利用するうちで有望且つ得意な分野じゃ無いかと思うんですよね。

昔は、まだそれほどコンピューターパワーも無かったから、テキストマイニングが主流で、そこから知識データベースとかを構築するのか一つの手法だったけれど、最近では画像プロセッサーとか画像解析技術のアルゴリズムなんかも進歩しているので、そっちの方が有利な気がします。極端な話、カメラで撮影すれば、あるいはJPGを放り込んだから、そこから色々な情報が抽出されてくるわけですからね。今回のがん診断にしても、実際にも医師が撮影した写真や画像を見て病変部を判断するわけで、その時には微妙な偏差を見つける「目」と、それが過去の経験からどの様な理由によるものかという「知識」の双方が必要。ただ、後者の場合は、その医師の経験に有る程度制限されるという限界が有るけれど、AIを利用すれば全ての情報を集めて一つの集合知として利用出来るから、その効果は大きいはず。

また、前者の「目」の部分にしても、画面に表示される物理的な「画」で判断する人間に対して、データをそのまま解釈して判断出来るAIの方が、獲得出来る情報量も多いだろうし、差異に関しても発見できることは多いと思うんですよね。特に、健康な部分の色彩と病変部の部分の色彩の差異なんて、目で見て分かる位というのは、かなり色差が無いと分からないものだけれど、AI(と言うか、データ値を比較するソフト)なら、それこそRGBの値が"1"違っていても発見できるわけだし。

会社の仕事の効率化で、こう言うデータマイニングみたいな事をやろうとしているんですが、多くの場合は、例えば仕事のレポートとか問題解析したときのデータを読み込ませて、そこから事前に兆候を判断するとか、やっていることは昔から有るテキストマイニングと変わらない。それよりも、全体のフローであるとか手順であるとか作業の遷移であるとか、そう言うもっと俯瞰したデータや仕事の流れを見るような「観察者」がいて、その人が「この流れは良くない」とか「このまま進むと問題が起こる」みたいな判断をしてくれると嬉しいのですが。最も、それって「予言者」みたいなものになるわけで、そこまで行くためには膨大なデータを読み込んで、先読み予測をしないといけないけれど、正直今のデータはその足下にも及ばない。それに、毎回とは言わないけれど、それぞれのケースでデータ入力者が変わっているし、データフォーマットも統一されていないから、比較するにしても精度の問題が出てきてしまう。なかなか適用するのは難しいというのが現在の感想なんですよね。もっと有効なAIの活用方法を考えと、AI地震が情報収集して、それを租借して、比較判定するような仕組みが一番良いわけで、そう言う意味では画像データをどんどん予混で比較判断するというのは、一番理に適っている気がします。

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