2018年7月23日

嘘つき新聞

IR実施法成立を伝える朝日新聞の記事ですが、この新聞(社)の性質と言うか性格というか方針というか、その今上がよく分かる記事だと思う。今回のIR実施法、正確には「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」と言う名称だと思うんですが、長すぎるからタイトルを縮めたい気持ちは分かる。ただ、新聞各社の略名を見ていると、「統合型リゾート(Integrated Resort)実施法」を縮めて「IR実施法」「IR法」を使用する新聞社が有る一方、その中のカジノを強調する「カジノ法」を使う新聞社も多い。まあ、全社は政権与党寄りないし中立的なメディアで、後者は反対意見を持っているメディアなわけで分かりやすいけれど。

ただ、個人なりが自分の意見から意図的に言い方を変えるのはまぁ許せるとして、公共の報道機関が本来の正しい名称、あるいはそれを適切に短縮した名称を使うべきだと思うけれど、その法案の中の一部分を切り出して意図的に使用する事は、それはもう情報の歪曲・捏造と言っても良い位の行為じゃ無いかと思う。「いゃ、タイトルだろ?」と言われるかもしれないけれど、例えばプログラミングで関数(プロシージャー)を使う場合、その名称と内部機能が違っていたら、問題になるのと同じだと思うんだけれど。

ネット界隈では、この手の見出しと記事の乖離を「見出し詐欺」と言ってたりします。その見出しだけ見て、内容をちゃんと読まずに誤解したまま理解したつもりになるわけで、言い得て妙。メディアとては「いゃ、カジノに対しての内容が中心だから間違っていない(キリッ!)」と言うんだろうけど、別にカジノだけを定める法律では無いし、カンファレンス、リゾート、その一環としてのカジノ等の「統合的な開発」が目的なわけだから。まぁ、この手の「誘導」的手法は今に始まったことでは無く、昔から良くも悪くもやられてきたことだけれど、最近は何か「悪意」する感じる気がする。

日本は、シンガポールのMarina Bay Sands的な方向性を目指すんだろうけど、あそこに行くと私なんかは「カジノ施設」は、その他施設の一つでしか無いように感じるんですよね。Las Vegasも、カジノが中心に語られるけれど、あそこもカンファレンスのメッカでもあるし、そう言う意味でカジノだけでビジネスが成り立っているのはほとんど無いのでは。まぁ、自分自身カジノ・ギャンブルの類はやらないので偉そうなことは言えないけれど、余りにカジノにばかり注目が集まるし、それを言うのであれば先ずはパチンコや公営ギャンブルにIDを導入させて、年齢確認や回数制限を厳密に行って「ギャンブル依存症」を排除させるべきだよなぁ。カジノを批判して、それと同時に現在のパチンコや公営ギャンブルも同等に批判するのであれば理解出来るけれど、IR実施法を「カジノ法」とだけせめている人達は、その意図は法案に反対しているのでは無く、別の物に反対しているだけと言うことがよく分かります。まぁ、そう言う手法が許されるなら、「朝日新聞」も色々別称で言われても文句が言えないことになるわけだけれど。

0 件のコメント:

コメントを投稿