2018年7月12日

ストロー

昨日何かのニュースで、米国のスターバックスが世界の店舗からプラスチックストローを使用不可にすると言っていました。その行動力は賞賛されるけれど、環境保護が目的ならまずはあのプラスチックの容器や蓋も非プラスチック化しないとなぁ... マクドナルドのような紙製容器になるのか、ボトルやタンブラー持ち込み指定になるか。この影響を取材した場面では、既に紙製ストローに切り替えている都内のお店のインタビューを流していて、プラスチック製ストローのコストが1本50銭(0.5円)なのに対して、紙製ストローはその10倍の1本5円するとのこと。このコスト差は大きいですよね。特にスタバの様に、世界中で膨大な数のストローを日々消費しているとなると。

で、こちらの記事では、機内で使用されるストローを切り替える話が出ていて、Americanでは今月からラウンジでのプラスチック製ストローやマドラーの使用を廃止、11月からは機内での提供も止めるとのこと。同じアライアンスのJALも、検討はしているとのこと。一方でANAは「まだ何も決まっていない」とのこと。空港とか機内で消費されるプラスチック製品は、これも日々膨大な数だと思うけれど、特に機内の場合は重量の問題も有りますからね。燃料消費を抑えるために、出来るだけ軽くしたいわけで、その点も考えないと単純に素材を変えるだけでも困るだろうし。あと、難燃性の問題有るだろうし。

元々「ストロー」は、葦などの中空の植物を乾燥させて使い始めた物だけれど、台湾では「ネギ」を代用してタピオカドリンクを飲む映像を流していて、流石にそれは無いだろう(笑)。個人的には自然素材が見直されて、葦とか葦の素材が復活して、それが葦簀とか関連製品にも波及すると嬉しいけれど、直ぐに増やすのは難しいし、コストも何十倍規模だろうしなぁ。

環境破壊を防ぎ、人にも自然にも優しい社会作りをしていくことに異論は無いけれど、だからといって既に生活の中に浸透している物を一気に変更するのも難しい。さらに、多くの場合それらが広く普及している最大の理由は「コスト」だったりするわけで、変更することのコストアップをどの様に吸収していくかも大きな課題。単純に利用者に転嫁しても肝心のビジネスが傾いてしまうとどうしようも無いし、その当たりの妥協点をどう見つけていくかで、切替作業の成否が決まりますよね。後は、スタバとか航空会社のように、規模でも知名度でも大きな会社なりグループが始めることで、業界全体がそう言う方向性に進む切っ掛けを作ることも大事。例えば、Amazon当たりがプラスチックストローの取り扱いを止めるとか始めたら、一気に社会が変わりそうな気がするけれど、その分影響も大きそう。たかがストローだけれど、されどストローですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿