四時間の壁を越えつつある、LCCのビジネススキームに付いての記事。記事にもあるように、LCCのビジネスモデルは、同一機体で多頻度運航をすることで、可能な限りコスト削減をして低料金設定をして、薄利多売でビジネスするという方法。従って、一日に何便も可能になるように、「4時間以内」という設定が殆どだったのが、所謂中距離便での6~7時間位の路線にまで進出をはじめてきました。B787等のような、燃費効率の良い機材が登場してきたことで、コスト全体の半分近くを占める燃費コストの2割を削減できると言う事で、これは大きいですよね。全体として1割の削減になるわけですから。そう言う意味では、フルキャリアーもB787や、それに相当するエアバスのA350を積極的に路線投入して、既にほぼ引退したB747は勿論、B777の置き換えも始まっているくらいですからね。
自分自身、LCCを利用した経験は無いけれど、一度だけANAのB777のエコノミークラスで羽田-シンガポールを利用した事があります。深夜便だったから、機中では殆ど寝たままだったけれど、シートピッチの狭さと、余りリクラインしないシートの堅さもあって、殆ど眠られずにふらふらの状態で到着したけれど、あれは本当にキツかった。UAのエコノミークラスやエコノミープラスで、サンフランシスコから成田とか成田からシカゴとかも若い頃は飛んだことがあるけれど、まだあの頃は若かったせいか何とかなった気がしますね。最近のシートは、薄型になった分、やはりクッションというか長時間利用するには向いていない気がするんだけれど。
長距離LCCとなると、ほぼ全て国際線利用になると思うんですが、国際線となると国内線のLCCのように、その日に直前に決めて利用すると言う事も少なくなるだろうから、フルキャリアーの格安チケットと比較しても、そんなに価格的な違いは小さい気がするんですけどね。まぁ、多頻度で飛行機を利用する人は振るキャリアーを利用して、マイルを貯めたり会員レベルを維持したりするという特典も必要だし、数年に一度で兎に角安くという人はLCCをまず選択するんだろうけど。価格的な魅力がLCCの最大の武器ではあったけれど、それとトレードオフする機内の快適性を我慢できるのは、やはり4時間とか3時間が限界じゃ無いかなぁ。それを倍近く延長するとなると、やはり短距離路線とは異なる中距離路線としての何かの付加価値が必要じゃ無いだろうか。例えばシートピッチはフルキャリアー並みにするとか、座席以外のオプション(食事とか毛布とか)を細かく設定して、例えばセットメニュー等のお得感のあるものも準備して行くとか。国内LCCでも既にやっていることだろうけど、国際線で時間が長くなるだけに、もっと細く色々オプションの準備が要求されるだろうし、そこで利益も獲得出来るスキームが生まれるんじゃ無いだろうか。
ANAやJALも、今後も中距離国際線LCCビジネスに乗り出すわけだけれど、フルキャリアービジネスの方も忘れずに力を入れて欲しいなぁ。特に、UAもグローバスルファーストクラスの提供を終わりつつあるから、責めてANA/JALは「空の旅の夢」として残しい欲しいと切に思いますね。
0 件のコメント:
コメントを投稿