同じような業界の端くれとしては、なかなか身につまされる話題。何故製品の本体色と付属品の色が統一されていない場合があるのかと言う疑問。まぁ、理由は記事に書かれているように、広い意味でのコストアップと言って良いでしょうね。
例えば黒色、白色、二種類のACアダプターを同数作った場合、黒一色の場合と比較して、それぞれの製造個数は半分になるからコストも一つ当たりのコストもアップします。さらに、それぞれのACアダプターを接続しての電源関係のテストも必要になるから、テスト項目や、あと認証関係の作業も増える。さらに記事にも書かれているように、その色を外から塗るのでは無く、成形材料自体に色を付けて作るから、当然素材も違うわけで、となるその部分の確認も必要になる。色だけで無く、例えばDC側の出力定格が違う場合とか、Type-Cだ丸形だ角形だと、コネクター形状が異なれば、それもまた種類を増やす要因になるし。
例えば、その製品が何かの記念モデルであるとか、限定何台というプレミアムモデルでコストも時間も掛けられるのであれば、多分同系色で合わせるとかも可能何だろうけど。だから、カラーバリエーションを展開するのは、それが本体の場合であってもかなり大変。一番大変なのが色合わせで、色合わせしても製造している途中で色が違ってくる場合があるし、さらに問題なのは紫外線などで劣化してくる場合に退色具合が異なるから、逸れも考慮して最初の色や配合を決めないといけない。塗装では無く、素材に着色して金型成形するから、場合によっては金型も工夫しないといけないし。だから、使い慣れた素材で作る事が出来るのが一番楽なんですよね。ただ、黒色とか白色一色なら安く出来るし簡単かというと、逸れも一寸違って、仮に「黒」色でも結構色々な種類の「黒」が存在していて、その「艶」とか「色」とか「雰囲気」を出すために、実は複数の色を混色して居たりします。それを維持していくのが結構大変。カラバリ作るのも大変だけれど、単色と言う事で全て解決するわけでも無いのが難しくて悩ましいところですよね。まあ、ユーザーからしたら、そんな苦労は聞きたくないから、良い製品気に入る製品を出せよ、と言う事なんだろうけど。
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