2018年5月28日

踊るメディア

日大戦でタックルを受け怪我をした関学のQB選手が、三週間ぶりに試合(関学vs関大)に出場。TDパスまで見せて、見事に復帰を果たした明るいニュース。身体的な怪我だけでなく、恐怖感というか精神的な部分で心配があったけれど、ラッシュを受けてもそんなに引く気配は無く、もう完全に復調したと言って良いでしょうね。あのプレー自体は許されないことではあるけれど、この選手が選手生命を奪われるとか、最悪命に関わるような状態で無かったことが、本当に不幸中の幸いだと思います。試合後のインタビューでこのQBは、タックルをした日大選手に対して、是非フィールド上で再戦したい旨を伝えましたが、それがやはりプレーヤーとして、スポーツ選手として当たり前の気持ちでしょうね。

選手側、コーチ・監督側、それぞれの会見が開かれて、この件は落着するどころか、未だに色々なメディアに取り上げられていて、国内のトップニュースの一つに居座り続けています。世の中的には、直接の行為者である日大選手に対しては同情的で、コーチ・監督に全ての批判が集約されているような感じですが、両者の言い分は、一件齟齬があるように聞こえるけれど、実はそんなに食い違ってはいない気がします。強いて言えば、選手に圧力を掛けて自ら発憤して成長する方法で伸ばそうとしていた日大コーチが、逆にそれで追い込まれて出口が見えなくなっていた日大選手の状況を正しく把握せずに指示をして、それを日大選手が誤解して自らそれを判断する状況にも復帰できなくなるほどの状況であったことでは無いかと。そう言う意味では、一番身近で本人をよく知っているであろう、DLコーチがもう少しちゃんと状況を把握して指示するべきだったし、早めに判断して対応するべきだったと思う。あるいは、フィールドレベルでは試合当時このプレーに関して気が付かなかったかもしれないけれど、スポッター席ではどうだったんだろうか。ボールとは離れた位置でのタックルだったから、上からも見ていなかったのかなぁ。

この問題、未だにワイドショーではトップで取り上げられるし、話がどんどん広がっていく。その責任は、日大側の拙い対応も理由の一つなんですが、取り上げるメディア側も何か正義の斧を振り下ろすのは俺たちだみたいないつものねじれた正義感みたいなもの前提で話しをするから、どんどん変な方向に進んでいる気がする。両者の会見を見て感じるのは、メディアが言いたいような「監督、コーチから、直接QBに対して負傷させろという指示」は無かったと思う。そりゃぁ、フットボール的言い方で「潰せ」という言葉は出たと思うけれど、あれだけのチームであれば、それは試合の中でルール上で激しくタックルしてQBに仕事をさせない、と言う事だというのは暗黙の了解のはず。ただ、今回は日大選手がコーチ達の想像以上に追い込まれた精神状態になっていたから、その前提をすっ飛ばしたプレーが生まれてしまった。だから、その選手の精神管理が出来ていなかったことはコーチ陣の問題。さらに、2回目の反則でアフターフェイクでQBにタックルした時点で一度呼び戻しているわけで、そこで一度サイドラインに戻すべきだったと思う。それをしなかったことがコーチ陣二つ目の問題。そこで頭を冷やしながら「俺の意図はこうだ」と納得させれば、3回目の反則は発生しなかったでしょうね。それでも、既に発生している1回めの反則は帳消しにならず、今回同様関学からクレームが出たかもしれないけれど、それでもその時にはちゃんと説明出来ていたはずなんですよね。それが最後まで気が付かずに試合が終わり、その後の監督インタビューでも状況把握していないから、強気で軽口も出ていて、それが今回変に利用されているところは一寸日大も可哀想に感じるなぁ。

いずれにしても、もうこの問題は当事者で有る関学・日大と、監督責任がある学連か協会が責任を持って話し合いなり最低なりをして、少なくとも日大や他のチームも含めた安全対策を秋のリーグ戦までにしっかり設定し実施を義務づけるべき。その上で、まだ試合があるチームは、フットボールに対しての疑問や危惧を払拭する試合をして証明する時。ただ、それだけ。もうこの問題は、メディアではなく我々が態度で示さなきゃ。

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