2018年3月29日

逆説的な理由?!

放送法第四条撤廃の方向性を政府が言うと、一斉にマスコミ・メディアは反対の論陣を張っているんですが、例えばこの毎日新聞の記事を読んでみても理解出来ない。例えば、元々第四条が無くて、しかしマスコミ・メディアは「第四の権力、三権の監視役」という使命から、公正中立を心がけて維持してきたのに、政府が「最近のマスコミ・メディアは偏向している」として、公正中立を謳った第四条を新しく導入しようとしているのであれば「それは政府による圧力だ」と反対するなら分かるんです。でも、今はその逆で、公正中立を謳う四条が存在していて、マスコミ・メディアは(実際はどうかは別にして)それを遵守していると言っている。で、第四条はあくまで条文であり、それを守るのかどうかは各自の気持ちなわけだから、それが無くなったからと言って自分達が「公正中立」と思ってやって来たことを今後もやれば良いだけの話し。実際はどうかは別にして。結局、彼らが反対しているのは、公正中立と言える後ろ盾がなくなることで、今後は自分達の作品・番組の内容が百人百葉で批評されるようになり、これまでの錦の御旗が使えなくなることが困るだけなですよね。つまり、暗に後ろめたいだけ。

同じような話がNHKの公共放送論にもあると思うんですよね。民放だって、公共の電波を免許制で使用しているんだから「公共放送」のはず。昔の国鉄は「公共交通機関」だけれど、今のJRはそうで無い、と言わないと同じ。でも、何故かNHKだけは「公共放送」という御旗で、だから受信料が必要、だから民放とは違う、みたいな理由付けに利用されている。そこは、明文化して場合によっては罰則規定も作って半強制的に遵守させないといけない部分もあるだろうし、社会常識あるいは人としての常識の範囲で括ることが出来る話もあるだろうし。そういう意味では、「公正中立」は後者の範疇に入ると思うけれど、でも民放の場合は私企業であるから、スポンサーに対しては「忖度」しないといけないだろうし、会社としても売上げを上げるためにより視聴者が増える方向のバイアスは掛けていくだろうし。実際、免許制度の無い新聞や雑誌は、好き勝ってやっているわけですからね。で、あれだけ右から左から上から下から色々発行されているけれど、どの雑誌も「我々は公正中立だ」というわけだし(笑)。

少なくとも放送事業の場合は、放送免許を貰わないといけないから、今の規則では誰でも参加して好き勝ってで着る状態では無い。事実上、既存キー局が独占している形。本当は、ここも打破して、オークション制度などによって競争で自由参加出来るようになったときに、今の第四条が無くなってどうなるかですよね。

ただ、現状のままであろうと、色々と偏向された未来であろうと、結局は我々視聴者ガチャンとした意識と認識を持って情報を受け取らないと、良い情報だろうが悪意の情報だろうが、そのまま流されていってしまう。メディア側は、それでビジネスになれば良いけれど、そこで間違った方向性を与えられて、それによって不利益を被るのは我々自身。それがさらに広げれば、社会不安にも繋がるかもしれない。結局は、四条の有無にかかわらず、自分達がしっかりとした情報リテラシーを持って、常に批評出来る立場にいることが一番重要と言う事なんでしょうね。ただ、殆どの人は、そこまで心が強くないから問題なんだろうけど...

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