2018年3月6日

被写体切り抜き

写真を扱っていると、まず誰でもがやるであろう作業の一つが「被写体の切り抜き」作業。家とか車とか、有る程度形が決まっている物は、幾つかの方法でそれなりに綺麗に切り抜くことが出来ますが、一番困るのが「人物」の「髪の毛」。特に女性でふわっとした感じで広がる髪の毛なんて、もう見ただけで"Give-up!"と言いたくなることが何度も。だから、映像なんかで一コマ一コマ切り抜いているような物を見ると「徹夜何日したんだろう」と以前は思っていました(笑)。

最近のPhotoshop CCには、AIを利用した切り抜き機能が搭載されていますが、正直「今ひとつ」。まだ機械学習の練度が足りないのかもしれないけれど、付き合って学習させるのはなかなか大変。で、Googleもこんな技術を出してきましたが、スマホでリアルタイムに処理できるというならかなり凄い。でも、映像で見てもやはり髪の毛回りとか、一寸背景と同系色の服の部分などは処理が甘い感じで、その辺りはヒトデによるレタッチが必要そうですね。

人の目で見ると、ここまでが被写体部分、ここからが背景部分と認識出来るんですが、そのアルゴリズムは多分凄く複雑でしかも経験値からの知識も加わっているはず。それを、ソフトの中に落とし込むことは大変。一番単純なのは、被写体と背景の色の違いで境界線を認識して、そこで分離することですが、明確にコントラストが有れば良いけれど、結構似たような背景に溶け込んでしまうこともあります。また、背景に模様が有るような場合、被写体と模様部分との重なりで、本来の被写体の外殻が分からない場合も。人間の場合は、ここが肩のラインとかここが足の所とか、そういう補正作業をするから、紛らわしい背景でもそれなりに被写体の形を認識出るんだろうけど、そこまで機械学習して実こう出来るようになるんだろうか。単純に立っている場合だけじゃ無くて、それが背の低い人物なのか座っている人物なのかと言う理解も必要になるだろうし。

こう言う便利なソフトが登場してくれるのは嬉しい半面、その分システムリソースも要求してくるわけで、以前はPhotoshop CS5とかCS6とか問題無く利用出来ていた自宅のデスクトップが、Photoshop CC 2016とか2017とかになってくると、凄く動作が遅くなりたまにはトラブルになる場合も。使い始めて、もう三年以上になるので、システムも古いし、色々問題も有るんだろうけど、ソフトの進歩にハードも追いつかないといけないわけで、そういう意味ではこう言うスマホの技術が逆に環流して軽快な物にデスクトップアプリも進歩して欲しい。ただ、最近のスマホって下手すると一寸前のパソコン並みのリソースを持っていたりするから安心出来ないかも(笑)。

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