「移住したい地域」ランキングで、昨年に続き静岡県が3位という記事。ちょっと意外だけれど、静岡市とか浜松市は人口減少をしているくらいだから、察するに東部地域、熱海とか伊豆の当たりの人気が「静岡」という事で含まれているんじゃ無いだろうか。「静岡県」と言っても、東西に長い土地だから、神奈川県に接する伊豆当たりと、愛知県に接する浜松付近の様子はかなり違うし、そういう意味では真ん中の県都・静岡市の雰囲気もかなり違う。私が地元を離れて、大学とか社会人として生活し始めた頃は、静岡市の人気が高くて、実際「賑やかさ」という意味では、浜松よりも静岡の方が賑やかだったのは事実。ただ、その後どちらの地域も中心街が廃れていくと、より広い地域を網羅している浜松には郊外に幾つも大規模なモールやショッピングセンターが生まれて周辺人口が増えたのに対して、静岡市は広がる周辺部が少ないので、そういう状況にならずに一寸じり貧状態が続いていた気がします。それでも、JR静岡駅や静鉄を中心に市街地に関しては浜松よりも今でも活性化している気がするけれど。
実際に、関東圏を意識して移住するとなると、静岡が限界だろうか。それこそ新幹線通勤で毎日通うとすると、三島でもちょっとキツいかな。熱海周辺、伊豆半島の東側が限度じゃ無いだろうか。逆に、名古屋に通うというケースは、少ない気がしますね、浜松は。浜名湖を越えた、湖西市当たりならそういう傾向はもっと強いのかもしれないけれど、名古屋で仕事をするために湖西市や浜松市に移住すると言う人は少ない気がする。
勿論、遠距離通勤だけでなく、自然とか暮らしやすさを求めて移住する人は多いだろうし、そういう意味では浜松とか静岡でも、ちょっと市街地を外れて山間地域に行くと自然豊かな場所が広がっていますから、そういう所は人気があるのかも。一寸足を伸ばせば商圏もあるし、東名高速道路が日本東西に走っていますから、車があれば移動手段としてはかなり便利だろうし。ただ、静岡よりも長野、山梨の人気があるというのは、やはりアクセスだけで無く、その地域の自然とか環境が移住の優先順位の上位にあるという事なんでしょうね。確かに、自分のことを考えても、仮に昔のままだったら実家に戻らないかもしれないけれど、今のように家の周りに大きなモールとか出来てくれれば、さらにはコンビニとか宅配とか充実して居れば、昔のようなマイナス要素は逆に環境というプラス条件になる気もしますね。
これからは、地方都市地方地域が、減少していく日本人を奪い合う時代になるわけですが、その中で勝ち残っていけるだろうか。今は環境条件を理由に都心からあるいは別の地域から人が集まってくるけれど、あと20年とか30年とかしたら、例えば大規模なモールに、バスターミナルとか病院とか役所関係とかも集まった、その場所に住めば一日の用事が全て完了するような、コンパクトシティーを更に集約した「コンパクトタウン」「コンパクトブロック」みたいな形態が要求されるし好まれるようになるかもしれない。現実問題として、今街中にどんどんマンションが建設されていて、そこに高齢者などが郊外から引っ越してきたりするわけですが、それってコンパクトタウンの先駆けのような気がする。「移住したい土地」の中では、さらに「集まりたい地域」が次のターゲットになりそう。
0 件のコメント:
コメントを投稿