昨年Chapter 11を申請して、色々話が出ていたオモチャ販売大手の米国「トイザらス(Toys"R"Us)が、米国内の全店舗約700店以上を閉店するというニュース。これにより、3万3000人位の従業員が職を失う可能性もあるというかなり大きな影響がありそう。
私が初めてトイザらスを見たのは何時の頃だろうか。初めて米国へ出張したのが1988年で日本のトイザらス開店も1991年とのことなので、その頃にはもう米国内のあちこちにあったはず。トイザらスの英語表記では、真ん中の"R"が逆向きになっていて、あれ、日本ではどうするんだろうかと思っていたら、全体をカタカナで表記して「ら」だけ平仮名という、なかなかナイスなアイデアで解決していて、感心した記憶があります。
「オモチャ」と言っても子供用のものだけで無く、大人向けの物も色々あるわけで、そういう意味では雑貨店みたいな感じもあるのかもしれないけれど、やはり「オモチャ」という範疇でビジネスを拡大するのは厳しいという事なんでしょうね。考えてみれば、それまでは専門店で販売していた、例えばパソコンを、カメラ量販店が扱いだして大きくなり、さらにそのカメラ専門店は家電に手を広げて、今では食料品まで販売している。ドラッグストアーもそうだし、ホームセンターもそう。結局は、元々の専門性は残しつつも、広く安く多種類販売をして規模を拡大して顧客をつなぎ止めないと駄目なわけで、これはどのビジネスにも言えるは無し。そういう意味で、トイザらスの今回の閉店は、Amazon等のECに押されたという説明をテレビなどではしているけれど、その名前の通りあまりに特異に巨大化しすぎて、小回りが利かなくなったのが最大の理由でしょうね。
日本のトイザらスは、今回の米国の影響は受けずに営業を続けるみたいですが、少なからぬ影響はあるでしょうね。7/11が、日本の7/11が本家の米国7/11を買収したように、日本トイザらスが米国の店舗なりビジネスを引き継ぐことはあるんだろうか。7/11と違ってそんなに体力がありそうには見えないから厳しいだろうけど。しかし、寂しいニュースですね。自分が初めて仕事で米国に行き、向こうの文化に触れてビックリした店舗が、例えば今回のトイザらスや書店のB&Nとか、色々下降気味になってきているけれど、考えてみたら30年近い年月が過ぎているわけで、その間に世の中はどんどん変わっていくことを改めて実感しました。
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