2018年3月15日

悪意の第三者

テレビのワイドショーや情報バラエティー番組が、その時の視聴率獲得のために世間受けしそうな過激な方向も含めて話題を作るのは、まぁ仕事だから仕方ないとしても、政治家のしかも野党ではそこそこまともな野党と思っていた共産党の代表が、この程度というか、あぁ、この人本来の資料どころか、テレビや新聞でしか情報を見ていないなと確信するような発言。数日前の記事に、12万軒以上のtwitterの記録を調べて、デマは真実よりも1.7倍リツイートされて、6倍速く一定の拡散数に到達するという物がありましたが、まさにその典型みたい。

で、そのデマが拡散しやすいと言う記事を、立憲民主党の公式アカウントが引用しているんだけど、これはどう言う意図なんだろうか。デマを含む情報が多数を占める空間だから注意しようと言いたいのだろうけど、自分達がその一部であることを忘れて、自分達は別と言う意識もあるんだろうか。無意識か意図的か分からないけれど、ちゃんと背景やオリジナルも精査せずに、新聞報道、週刊誌報道を根拠に世間を騒がせている人達の一部なのに。

ネットが普及する2000年代初めくらいまでは、それでも一次ソースとして新聞を利用しても、それ程大きな間違いは無く、だからこそ週刊誌ネタは先ず疑って掛かる物だったけれど、ネットの時代になり、週刊誌は論外、新聞記事は先ず疑って掛かる必要があり、一次ソースはネット複数の情報を精査して判断する、と言う時代になってきましたよね。そうなったことの大きな理由の一つに、情報を出す側も積極的にネットに情報を登録するようになったことで、誰でもそこにアクセスして内容を理解して発言できるようになったことが大きいと思います。それまでは、メディアとか関係者しかそういう情報にアクセスする事が出来なかったから、第三者はそれからが加工された二次資料にアクセスするか、苦労して一次資料を探して見ないと行けなかったわけだから。

そういう情報アクセスの利点も生まれたけれど、情報加工と拡散もしやすくなったわけで、これまでのように発信された情報を受け取って読むだけでは十分な情報リテラシーを持っているとは言えなくなってきました。読むだけでは無く、「調べて理解する」というより前向きな情報リテラシーを持たないと、社会の中でどんどんデマゴーグの中に埋もれてしまうだけ。だからこそ、デマツイートが素早く拡散していくんでしょうね。デマを「ノイズ」と思えば、どんな情報伝達経路にもノイズは生まれるわけで、それはある意味仕方の無いこと。問題は、そのノイズをちゃんとフィルターして正規の信号を取り出す能力の無い人が、それが一般人なら仕方ないけれど、政治家とかメディアとか、情報社会で重要なポジションに居る人に多いことでしょうね。そういうレガシーには、早く引退して欲しいなぁ。言ってみれば、不要な回路抵抗なわけだから。

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