2018年2月9日

陸自ヘリ墜落事故

佐賀県で発生した陸上自衛隊のヘリ(アパッチ)墜落事故。登場していた二人の自衛官は亡くなられたけれど、墜落した家屋の居住者は、4人のうち女の子が家の中にいたけれど辛くも逃げ出して軽傷で済み、居住者に対しての被害が最小で済み死者が出なかったことがせめてもの救い。事故原因に関してはまだ不明だけれど、当初言われた整備不備に寄るトラブルという推測から、散乱した事故機の部品・機体の一部を集めて、どうもメインローター自体に問題があったように推測が変わってきている様子。仮に、部品自身に問題があり、破断とか亀裂など~分解したのであれば、これはまた別の視点からの対策が必要になりますね。

で、この関連記事を見ていると、殆どのメディアが上空の取材ヘリコプターから撮影した現場の様子の写真を掲載しているのだけれど、ヘリの墜落現場を別のヘリが飛来して取材するというのは、ブラックジョークのような気がする。過去にも、例えば防災ヘリが山中に墜落して、その墜落現場に新聞社などの取材ヘリが飛んでいき上空から映像や写真を送ると言う事は何度もあったことだけれど、それは周りに人が居ない山中等だからまだ許せるかもしれない。でも今回は、住宅街の中に墜落したわけで、回りにはまだその影響を受けている住人も多数生活しているだろう所に、多数のヘリコプターへがローター音を響かせて飛来して上空に滞在するというのは、一寸デリカシーが無いと言うか、何というか...

勿論メディア側としても現場の様子を取材して伝えたい気持ちはあるだろうし、その場合即応性や利便性を考えればヘリコプターと言う選択肢が一番なのかもしれない。でも、それも場合によってと言う事も本来なら現場周辺の事故にかかわった人達のことを思えば、尊重するべきじゃ無いだろうか。以前、利根川の堤防が決壊して多くの家や地域が水没し、屋根の上に避難した人達を救出するために、自衛隊は勿論消防や警察のヘリが救助活動をしている回りを、さらにメディアのヘリが飛び回ってその様子を伝えていたけれど、あれも酷い行為だと思うんですよね。勿論、メディアとして現場の様子を把握したいこともあるだろうし、その様子を見たいという気持ちも分かるけれど、場合が場合なのだからそこは各社が何機もヘリを飛ばすんじゃ無くて、少なくとも地域毎に共同で一機ずつとか、あるいは代表して一機岳にして残りは救助活動を支援するとか、そう言うことを本来は考えるべきでは無いだろうか。今回の件にしても、上空から撮影すれば、それは印象的なインパクトのある画がとれるかもしれないけれど、それよりも尊重するべき事は有るだろうし、首座であっても周辺から出来る事も有るだろうし。それこそ、こういう時こそドローンで上空の区画を区切っての撮影を許可すれば良いんじゃ無いだろうか。ドローンであれば、仮に墜落しても影響は限定的だろうし。

今回に限ったことでは無いけれど、どうしてもメディアの傲慢さみたいなものを感じてしまいますよね。一方で、ヘリがまさに空中でトラブルに遭遇して、ローターらしきものが分離しほぼ垂直に墜落する様子が、たまたまドライブレコーダーに録画されていて、それで事件の様子も分かる映像も見つかっています。ドライブレコーダーは、今では多くの車に搭載されていて、色々な場面でその映像が使われていますが、単にスクープ映像と言うものでは無くて、事故や事件の原因や様子を知る貴重な資料や情報になっています。そういう意味では、メディアが飛ばすヘリコプターからの映像よりも、何倍も価値も内容もあるものが多いわけで、そういう所をもうチョツと真摯に受け止めて考えるべきじゃ無いだろうか。

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