2018年1月23日

時系列と重み付け

フリーライターの篠原修司氏のコラムから、先日のICANのフィン事務局長と安倍総理の会談について、時系列に比較したもの。この時系列を流れに沿って検証してみると、

  1. スタートである首相の欧州訪問日程は、公には2017年12月14日に、2018年1月中旬(12~18日の日程を想定)の予定で行う予定であることが報じられており、と言う事は実際の訪問交渉に関してはそのもっと前から関係者間で調整が始まっているだろう
  2. ICANからの申し入れは、2017年12月下旬としか報じられていないけれど、報道のあった12月14日前後なら、一般的には「12月中旬」と言われるだろうから、少なくとも欧州訪問報道のあった後であることは確実と言って良いのでは。だから、その予定に被せるように面会を要求したとしたら、それはICAN側の責任だという気がする
    (注: こちらの記事ではICANは12月22日に1月16日、17日予定での面会を要請した要望書を投函したらしい)
  3. その後、欧州訪問が17日に帰国する予定が決定し、それならば18日午前に帰国するフィン事務局長と17日か18日の面会を希望したけれど、梨の礫だった、というのがICAN側の言い分らしい
  4. しかし、篠原氏が書いているように、18日は朝から豪州の首相との予定が入っており、実際に時間がありそうなのは17日の総理帰国日だけだけれど、その帰国予定も17日の夕方16:00頃。さらに、17:00過ぎには次の予定(表千家の初釜式出席)予定が入っていた
安倍総理の欧州訪問予定自体は、多分外交日程だからかなり以前から調整が始まっていたはずで、それは日本側の理由だけで無く相手国の都合もあるものだから、一度決まった日程をそう軽々しく変更することは出来ないはず。そういう意味で、最初のICANのアプローチ自体が間に合わないもので、意図的に出来ない事を想定して要請したなら論外だけれど、後から知ったとしたら自らのミスですよねぇ。しかも、12月22日という年末の忙しいときに、郵送で申込書を送るというのは、ちょっとなぁ... 正式書類は送るとしても、それと平行して伝のある国会議員から要請して貰うとか、そう言うことはしなかったのだろうか。フィン事務局長とは、訪日時に多くの政治家と握手している写真とかで、有名議員も参加しているわけで、そういう所へのアプローチが無かったのか、それが不思議。

また、今回の訪問日程を入れるためには、その前後の予定も圧縮するなどして調整しているはずで、そういう意味では17日夕方の表千家との予定がどれくらい前に決定していたのかという事も重要。仮に、ICANからの申し入れを受けてから、後から文句を言われないように表千家の予定を17日夕方に入れたなら、それは安倍総理側がせめられるべきだと思うけれど、もし其れ以前に決まっていたら、それは先に決定されたことが優先されるのは仕方ないのでは。勿論、その相手との優先順位だけで無く、重要度も有るだろうけど、NGOの事務局長という立場ではそれ程重要度が高いとは思えないし。

こちらの記事では、ICANの運営委員で有り「あの」ピースボート代表の川崎哲氏がインタビューに答えているけれど、これまでもこの手の要請活動には慣れているだろうピースボートの、しかも元創設者の辻元清美氏との伝だってあろうはずのピースボートなのに、それだけ重要案件と思うなら、何でそういう方法は使わなかったのだろうか。彼らは自分達が無視された、軽々しく扱われた被害者という事を言いたいのだろうけど、結局は意図してかどうかは分からないけれど、自分達の遣り方が不味かっただけじゃ無いかという感想しか生まれませんね。文句を言う筋が違うというか、別の意図があるんじゃ無いかと言われても仕方ないとしか思えない。

0 件のコメント:

コメントを投稿