2017年10月27日

怒り狂うメディア

BLOGOSの木走正水氏のコラムから、「選挙結果に怒り狂うクオリティペーパー」の話。まぁ、決して大げさな表現では無く、選挙後の紙面を見ていると全社的に選挙結果にというか与党の結果に不満爆発という雰囲気は十分に感じますよね。現行の選挙制度の下で、一つの政党が大勝した例と言えば、民主党が政権を取った2009年の選挙があるわけで、確かあの時には民主党は300議席余りに対して、自民党は100議席台まで後退したわけで、でも確か得票率ではほぼ同数だったはず。それでもメディアは、国民の総意と言って民主党の正統性を主張したわけだけれど、それと同じ事が立場が変わって生まれると、この掌返し(笑)。

今回の選挙の直前に、投票システムが変更されて、与党に有利な方法になり、それで大勝した、と言うのであればまだ怒りの理由も分かるけれど、同じ方法を以前から使っていて、その結果なわけだから、少なくとも選挙システムに対して文句を言う筋合いは無いはず。文句を言うのであれば、そのシステムの上で選挙戦を戦った各候補者、各政党の選挙活動に対してですよね。まぁ、そういう意味では野党に対しても不甲斐ないとお怒りの様子だから、その点は合っているのか(をぃ)。

しかし、大学受験で一番使用されると誇らしげにCMにも出してくる、自称「クオリティペーパー」なのに、本来批評すべき政策とかではなく、単に与党が嫌い、自民が嫌い、安倍が嫌い、というだけの記事を書き続けるというのはどうなんだろうか。嫌いなら嫌い、批判するなら批判すれば良いと思うけれど、ちゃんと納得のいく理由なり説明も含めて記事にして欲しいですよね。例えば、未だに「モリカケ問題の説明責任が」と言っているけれど、「森友学園問題」と「加計学園問題」は、全く別の内容の事案のはず。その発端にしても、その経緯にしても、単に安倍総理に絡めたいから一緒くたにして「モリカケ問題」等と表しているけれど、それって逆にここの問題の争点を曖昧にするだけで、単に安倍批判へ誘導したいだけという自分達の企みが際立つんじゃ無いかと思うのだけれど。

さらに言えば、年初からあれだけ自らメディアが煽り、野党を煽り、さらには多の重要案件を吹っ飛ばして国会で煽り、散々支持率を下げて国民の超えなるもので与党批判を展開してきたのに、結果的には「投票」という国民の信任システムでは、少なくとも与党に対しては殆ど影響なかったという事実はどう考えているのか。まぁ、その危機感があるから、今更ながらもそれらのことを言い続けていくしか無いんだろうけど、それって活動家とか宣伝家みたいな行動で、決して報道とかメディアと言われる人達の仕事じゃ無いと思うんですけどね。「メディア=情報の伝達者」と思うならば、スポーツの審判のように、何があっても冷静にその試合を裁かなきゃ行けないわけで、審判まで選手やチームと同じようにエキサイトしていたら、それは単なる観客以下の存在。社会の監視役とか、第四の権力とか、真実を伝えると言うのであれば、どこまでも客観的に冷静に物事を伝えるべきなのに、一番自分が興奮して感情的になっているようでは、その「メディア」なる看板は下ろした方が良いんじゃ無いだろうか。まぁ、頭に血が上って、誰の話も聞かないだろうけど。

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