2017年10月11日

横文字政治

小池都知事が「ワイズ スペンディング(Wise Spending)」と連呼していて、思わず「はあ?!」となったのは秘密です(笑)。新聞記事などでは「ワイズ スペンディング=賢い支出」と説明しているところが殆どみたいだけれど、一寸意味が違うような気がするなぁ。小池氏が使っている脈絡では、なんとなく無駄を省いて、その分を教育とか社会保障に回すみたいな言い方をしているけれど、本来の意味は将来的に成功しそうな技術や分野や、あるいは革新的な領域などに選択的に投資して、大きなリターンを期待するような意味じゃ無いかと。そういう意味で、例えば冬季用と知事である小池氏が「ワイズ スペンディングします」と言えば、例えば東京2020に向けて、都内の乗車券を全て電子化してそれに買い物も連動して電子決済化することで、税収を確実にアップさせる、とか、石原元都知事がディーゼル車規制をやったように、内燃機関の車をEVとかPHVに全て置き換える。その為には、充電ステーションと他の施設、例えばモールとか学校保育園とか公共機関を組み合わせた「集いの場」を都内に増やす、とか、そういうものが本来の意味合いじゃ無いかと思うんだけど。

まぁ、この人の場合は、やたらと横文字を使ってそれで他人を煙に巻く方法を無意識のうちに身につけているようなので、これも思いつきで出てきた言葉のような気がする。一番よく分かるのは、一般の場所での発言とか講演などの内容を、文字おこししてみると、その人が言っている内容や言葉遣いの整合性や意味合いの間違いなどがよく分かる気がする。

私も長いこと外資系企業で、かつ海外との会社や組織と仕事をしているので、普段会話にも横文字が普通に登場したりするんですが、仕事ならまだ良いけれど、それが普通の会話にまで出てくると周りから顰蹙。特に仕事で対応するお客様相手に下手に横文字何か使ったら、その場で怒られてしまうし(笑)。どうしても日本語に置き換えられない言葉は仕方ないですよね。例えば「サーバー」とか。「ネットワーク」も、古い会社のお客様なら「回線網」とか言っても通じるかもしれないけれど、今の世の中では「ネットワーク」という言葉がもう確立していると言って良いはず。逆に、個人がネットワークに接続して使うパソコンを「クライアント」と言うと、まだまだ駄目かもしれない。「端末」の方が通りがいいきがしますね。

もう一つ重要な事は、日本人の感覚として「短く言いやすい」事も重要。日本人はよく言葉を略すと言われるけれど、多分短く素早く伝えたいDNAが入っているんじゃ無いかと思う。そういう意味で、この「ワイズ スペンディング」は長過ぎですよね。そういう意味で言葉の選択としても失敗していると思う。何れにして、既に都民ファースト、希望の党のブームは終わったみたいですが、22日の投票日後、どうなるのか...

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