2017年9月2日

ヒノテル

ヒノテルこと日野皓正氏が指導する中学生のバンドのコンサートで、途中ソロパートで勝手に演奏を筒下駄ドラム担当の生徒を、日野氏が髪を掴み往復ビンタと思われるような行為を加えた件。当初報道を聞いた時には「をぃをぃ、世界のヒノテルがなにやったの」と思ったけれど、その後周りから詳しい状況が聞こえてくると、どうも生徒側にも問題が多かったと言う事が分かってきます。

順番に回していくソロパートで、延々と自分のところを続け、やめるように指示されても無視し、さらには周りの生徒にも合わせるように煽る。日野氏がスティックを取り上げても、今度は手でドラムを叩いて止めない。まぁ、流石に怒りが大きくなるのは分かる気がします。この日野氏の行為が適切だったかどうか迄は当時の状況を見たわけで無いのでなんとも言えないけれど、一方的に日野氏が悪いという事も言えないのかなと。

少なくとも、この生徒一人の発表会では無く、多くの生徒が一緒になっての演奏会なわけだから、この生徒だけが暴走するようなことは許されないことは確か。その点、指揮者で有り責任者である日野氏の言う事を聞かなかった時点で生徒側に問題があるのは事実。一方で、幾ら暴走したように演奏を続けたからと言って、スティックを取り上げるところまでは許せるとしても、流石に往復ビンタは拙いだろう、と。大人の演奏家が同じ事をやったら、それはまぁそれ位はやるわなぁと思うけれど、子供に対して出しなぁ。ただ、これが練習の時ならまだぎりぎり許せるかなと言う気もするんだけど、公開の場での演奏会の時ですからねぇ。まぁ、もし自分が日野氏の立場だったら、その場で演奏を止めて他の生徒を全部引き上げさせてしまうだろうなぁ。

で、色々な意見が流れるTL上で、個のドラムを叩き続けた生徒を「ジャズだ」と言っている人が居たんですが、それは一寸違うんじゃ無いのかと。まぁ、確かにジャズでセッションとかやる場合、それぞの演者が楽器でバトルをするみたいな事が普通にあるし、それがジャズの醍醐味であるけれど、この演奏会はそういう場所じゃ無いし、ソロパートの演奏ではあるけれどバンドとしての「完成度」を見せるのが個の場合の目的だったはず。ソロとして許される境界線を見極められず、暴走した時点でやはりこの生徒にも問題があると思いますね。

その後の報道では、この生徒も自分の非を認めて謝罪し、さらにこの日野氏の指導を今後も継続したい言っているようで、まぁなんとなく体育会系運動部のイメージを想像するとしっくりくる感じ。自分が学生の頃は、それが普通だし特に暴力とかとは思わなかったけれど、最近の状況では許されない時代になってきていますから。でもなぁ、やはり体育会系出身だからでしょうか、最近の若い人(笑)は甘やかされて育ってきたからか、その当たりの強調とか相手を慮る事に関しては不器用に感じますね。今回の場合は、生徒側が非を認めて謝罪していることもあってこのまま沈静化していくと思うけれど、日野氏的にはどうなんだろうか。個人的には「暴力」という事だけがクローズアップされるんじゃ無くて、教育とか協調とか言う部分も考慮した判断をして欲しいところです。

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