昨日夕方発生した、築地場外の火事。店舗が密集している場所だったことも有り、消火活動に難航して、消火するまで8時間位掛かったらしい。朝のニュースでは、まだ火が残っているらしく、完全鎮火宣言はまだ出ていない様子。今移転問題で騒がれている「築地場内」とは離れている場所で、直接の影響は無いようですが、それでも今回の火事がもっと場内近くで発生して火災規模も大きくなったら、開放型の築地市場の場合はかなり影響があったと思われます。それだけで無く、仮に去年の予定通りに移転していたら、あの周辺はもう少し整理されていたダウ路から、消火活動ももっと迅速に出来たかもしれない。「れば、たら」話はするもんじゃないけれど、やはり「あの時に決断していたら」という気持ちは出てきますよね。最も、人が変わるし、豊洲での調査結果が出るから、それを持って一度補了したものをもう一度動かすのかと思ったら、不運なことに逆張りの結果ばかり出てきたという運の悪さもあるけれど、でも結局はそういうものも押さえてやるべき事はやっておくべきだったという事なんだろうか。
この火事で市場への直接の影響は無かったとは言え、これまでは「長年使用していたから」という安心感が少し揺らぐ切っ掛けになるかもしれない。まさか意図的な方かでは無いと思うけれど、やはりこうやって具体的にリスクを見せられると、何が安全で何が安心なのかということを採光する切っ掛けになれば良いと思います。ただ、豊洲移転という結論は一応現時点でも出ているけれど、一度ご破算にされた様々な準備に時間が掛かるということで、移転は早くても来年の春、G.W.頃。やはり都側が持ち出してでも準備や資金を出して、可能な限り早く移転は進めないと駄目だろうなぁ。結局、全て1年前の状態に戻って、1年前と違うのは移転の予定が有るか無いかなわけですからね。以前も書いたけれど、週末とか連休を利用して四日とかの期間を作るよりも、可能ならば平日の臨時休業も含めて兎に角早い日程を作る事を優先しないと、この後また似たようなトラブルが発生した時にどうなるか分からない。市場関係者には、その分休業補償は出す必要があるだろうし、購入する側にも年末年始等の同様の時期と同じように予め買いだめしておく等の周知元が責任を持ってやるとか、それ位のことをやって当たり前の責任が都側(=知事側)にあるはずなんだけどなぁ。
ところで、先日築地市場の空気中から環境基準を超えるベンゼンが観測されたり、さらには今回の火事があったりと、かなり築地市場にとっても問題が明らかになってきているわけですが、築地移転反対派の人達の声が殆ど聞こえてきていない気がするのは気のせい? 彼らにしてみれば、「それでも築地は安全安心」と言い続けないと、自分達の利益にならないと思うのだけれど、奇妙なほどそういう行動が見えてこない。あの騒動は何だったんだという感想しか出てこないのだけれど。ただ、だからといって、ここでまた無意味な戦いをしても何か前進するものでも無いわけで、そう言う意味では築地移転反対派も少し考え方を変えて、豊洲移転後の築地市場跡地利用をもっと真剣に考えた方がいいと思うけれど。最も、彼らが土地の権利を持っているわけでもないし、多分零細企業が多いだろうから、今の築地の店舗がなくなると廃業するしか無いのかもしれない。それならそれで、移転に協力する代わりに、低利の資金援助とか、冷菜同士が共同体を作って大手に負けない組織にするとか、少しは前向きな考えが生まれればいいのだけれど。
雨が降れば地面が固まるけれど、火がついて燃えた後からは何が出来るのだろうか。
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