2017年8月4日

お店とメディアの矜持

安倍総理が食事をした山梨の焼き肉店の店主が、TBSの報道番組の取材に対して、安倍総理が利用したと言う事だけでなく、その食事の内容やカードのブランドやステータスも含めた私用したカード情報等しゃべり、さらにその様子をTBS側も個人情報に関わるような部分を特に隠したり編集することもなく、そのまま字幕付で放送した事件。流石に炎上していて、かーど会社には問い合わせが集中しているらしい。まぁ、この件は、お店側の商売としての倫理観、そしてTBS側の報道者としての倫理観、どちらもその仕事に対しての矜持に掛けているのが問題でしょうね。

お店側としては、どうも以前から「安倍総理が食事をするお店」という事は、グルメ検索サイトなどの自店舗情報として掲載していたらしい。それ自体は、まぁ有名人が足繁く通うお店とか、〇〇に取材されました、みたいな事を掲載しているお店があるのと同じと思ってもいいでしょう。ただ、プライベートで利用している以上その立場が公人であっても、その内容に関して話をするのであれば必要最小限にするべきでは。誰と来たとか言うのは勿論、食事の内容に関しても微妙だと思うし、致命的なのは支払カードの種類とステータスまで言ってしまったこと。多分TBSとしては、誰がどの様な立場で支払をしたのか、と言うのが取材の胆と考えていたのだろうから、そこは「総理個人のカードで支払をした」と言えば済むだけの話。まぁ、其れ以前にお店側としては宣伝になるという下心も有るのかもしれないけれど、「利用されていますよ」と言うだけが精々じゃ無いだろうか。どうしても、ここのお店は口が軽い、何か他人にあること無い事言われているんじゃ無いかと以下「疑心暗鬼」を感じてしまう。それだけで、お店の経営者としては失格でしょう。

それ以上に問題なのは放送するTBS側。仮に、意図的であろうと偶然であろうと、店主から個人情報と思われる言葉なり情報が出てきて、それが録画されていたとしても、最終的にはその部分は編集して、擬音を入れるなり部分自体をカットするなり、やりようはあるはず。それなのに、その部分をそのまま流してしまうというのがメディアとしては致命的なミスでしょうね。安倍総理個人のカード番号とか放送していないのだから、別にカード種別だけなら問題無いだろうという意見もあるかもしれないけれど、社会的に高井立場にある人が何か具体手な物に関して言及する(される)というのは、影響力は大きいですからね。例えば振興目的で宣伝するとか言うなら話は別ですが、どこのブランドのカードを利用したのかというのは全く不要な情報であるわけで、あえてそのまま流す理由は無いはず。それをそのまま使用したと言う事は、TBS側の編集方針や番組の目的に疑問が生まれても仕方が無いでしょうね。

どちらにとっても、自分がその仕事のプロフェッショナルという意識があれば、きっとこんなことにはならなかったはず。特に放送する側は、最終的にその放送した内容で視聴者が判断するわけですから、成果物(=番組)に責任を持っているはず。そう言う意味で、この放送した番組が「報道特集」という、安倍政権に対して批判的な立場が強く感じられる番組だけに、本来働くべきチェック昨日が甘くなった様な気がしますね。それが偶発的なものだったのか、意図的なものだったのか迄は分からないけれど。また、お店側はある意味「被害者」では有るけれど、客商売と言う立場で見れば、別に警察の捜査に協力しているわけではないのだから、そこは先ずは考えるべきは「顧客保護」であり、不必要にそこにいない顧客のことは、例えそれが一元のお客さんだろうが、有名人だろうか、総理大臣だろうが、漏らさないのが商売人として最低のマナーで有る事を認識しないとね。まぁ、このお店が、これからどうなるかは微妙なところだと思うけれど。

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