2017年7月26日
壁に耳ありルンバに目あり
お掃除ロボットとして、その代名詞とも言えるiRobotの「ルンバ(Roomba)」。そのルンバが掃除中に収集した部屋内部の情報(位置情報や、ソファー、机などの情報)を外販することを考えているという記事。いゃいゃ、これ昔の諺「壁に耳あり障子に目あり」のままじゃないの。
確かに、毎日部屋の中を動き回っているルンバは、その部屋の内部情報を知る一番最適なデバイスではあるけれど、ソファーの位置だけじゃ無くて、高さとかも見ていたというのはびっくり。床面だけの二次元情報収集だけじゃなくて三次元情報を集めていたのは、一体どう言う目的なんだろうか。いゃ、その分データ量だって増えるわけだし、例えば床の上の二次元情報だけなら、多分そんなに頻繁に家具などの配置が換わることは無いだろうけど、三次元情報となると結構毎日差分が生まれていそうな気がするから、ますますデータ量が膨大になる気がするんだけど。
これ、早速Amazon、Apple、Googleという名だたる企業が興味を示していると言うけれど、特にAmazonなんかは、室内の状況が分かればレコメンド機能に反映することでよりヒット率が高くなるだろうし、場合によってはAmazon Dashのボタンが押される前に発注することも可能になるかも。AppleとかGoogleだと、最近出しているスマートスピーカーと連携して、例えばルンバとスマートスピーカーからの音で音響測定をして、より正確な三次元位置の測定や、材質なんかも推定出来るかもしれない。それを元に、ルンバも掃除効率をさらに高める経路の最適化が出来たりして。
課題なのは、ルンバの移動範囲が結構制限されることでしょうか。例えばフローリングのリビングに置けば、リビングだけで無く、繋がっているキッチンやダイニングまで掃除や測定してくれるだろうけど、その先の廊下だとか寝室までは手が届かない(車輪が届かない?)。あるいは、結構段差のある日本の住宅では、もっと移動が制限されるかもしれない。ふと思ったのは、そういう部屋間移動とか段差を乗り越える移動者みたいな物を作ってみたらどうだろうか。ルンバを持ち上げて部屋から部屋へ移動されるトレーラーみたいなもの。例えばリビングの掃除が終わったら、このトレーラールンバが充電ステーションから出てきて、その上にルンバが移動すると、トレーラーはルンバに追加充電しつつ次の部屋に移動。トレーラー自体の車輪を多くするとか、段差を乗り越えるようなギミックを付けておいて、ある程度家の中を動き回れるようにしておく。何だったら、階段だって上り下り出来るようにして、1F/2Fの掃除も出来るようになったりして。これも、ルンバが空間認識しておくことで、トレーラールンバは充電と移動だけに専念すればいいわけだから、そんなにコストも掛からないだろうし。まあ、流石に階段の昇降にはそれなりのサイズや昨日が要求されるから結構耐奔走だけれど、一つのフロアーでの段差のある範囲での移動補助位なら何とかなるのでは。
それだけ移動範囲が広がるという事は、室内のスキャン範囲も広がるわけで、スポンサー企業としても資金の堕しがいがあるように思うけれど。しかし、世知辛い世の中になってきたなぁ...
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