2017年6月21日

決めない知事

昨日小池都知事が発表した「豊洲へ移転して、築地も再整備する」という、もう玉虫色の結論。結局、豊洲移転か築地残留かという二者択一を、豊洲へ一度移転してから築地に戻るというウルトラ技で「三択」にして、結局その無理繰り入れた三番目の、選択肢とも言えないような結論を選択してしまう。大体、豊洲市場整備では築地市場の土地売却代金の収益が前提になっているのに、それが無くなるという事をどう手当てするのだろうか。その時点で、既にこの話は破綻している気がする。「玉虫色の結論」と言うけれど、それって賛成反対どちらか見ても「輝き」が見えるから「玉虫色」であって、今回の結論は全然光り輝く要素なんて見えない。玉虫色所か、百々目色の結論じゃ無いだろうか。

結局は、豊洲移転を「見直す」という立場で都知事に当選し、でも都議選のためには「築地残留」も言わないといけない。しかし、実際に知事をやってみたら、豊洲に移転しないと様々な事業が停滞してしまうことを認識して、何とか動かすことを考えて無理繰りひねり出したんでしょうね。正直本人はこうは言ってみたものの、実際に築地に戻る機は無いんじゃ無いの。それまで自分がまだと知事の地位に居るとは思っていないかもしれない。その前に、また国政に戻っているのが一番可能性としては高い気がするけれど、当選できるかどうかは分からないけれど。

豊洲移転中止(保留?)も独断で決定したけれど、今回のこの案にしても個人の考えであって、東京都として都議会の承認を得たものじゃ無いはず。本人としては、都議会選挙で自分の都民ファーストが多数を握り、それで承認を得てオーソライズする予定なのかもしれないけれど、そう上手くいくだろうか。大体、今移転が保留されているのだって、議会が承認したわけじゃ無いと思うのだけれど。と言うか、記者会見の様子を見ると、これ自分の意見を議会に丸投げしているだけで、議会で時間が掛かれば「議会のせい」、議会が反対すれば「議会が移転を止めている」とか、何とでも議会を理由にこの問題をグズグズ長引かせることが可能。あくまで「自分は悪くない」作戦を遂行するんだろうなぁ。あるいは、一旦豊洲へ移転したら、また築地に戻る事を希望する業者なんてほんの一握りだろうから、結局は「一度移転して、また戻る事を希望する人が少ないから」とか何とか言って、築地改修案は無くなるんじゃ無いだろうか。それまでの数年、時間とお金を無駄にして、この人は自分の「実績」だけで、また次のポジションへ移っていくつもりじゃ無いかと邪推(笑)。

最初は、この人のことを「決められない知事」だと思っていたけれど、最近は「決めない知事」なんだなと思うようになってきました。つまり、「決められない」というのは本人の能力の問題だからそれは資質の話何だけど、「決めない」という事で、裏の意図のために自分の利益のためにする策略・謀略を優先するというのは、もっと質が悪いんじゃ無いかと。豊洲への移転問題っていうのも大きな課題だけれど、段々とそれ以上に大きな「東京オリンピック・パラリンピック」も失敗しそうな気がしてきた...

0 件のコメント:

コメントを投稿