2017年5月21日

HoloLensでCA

ニュージーランド航空が、CAにHoloLensを装着させて、乗客の個人情報や履歴情報を見せることで、より付加価値の高いサービスを提供する実験をしていると言う記事。私もちょっとこのHoloLensを装着したことがありますが、正直前の部分が重くて、カチューシャみたいな額のところに来るベルトの位置を上手く調整しないと、フロントヘビーのレンズがずるずると落ちてきて使いづらい。慣れたら少し良いのかもしれないけれど、これずっと装着しているのは結構辛いと思う。それと、自分が見ている映像は良いんだけれど、写真にもあるようにこのレンズ越しに見られているという光景は正直一寸不安というか不愉快というか... まだ眼鏡に装着するようなスカウタータイプのARデバイスの方が自然な気がする。

技術的な位置付けで言えば、目が見えているもの以外の情報が付加されて、見えている形状だけで無く、例えばその内部情報とか履歴だとかが参照出来ることは大きなメリットがあります。例えば人に機器ながらの作業とか、マニュアルを見ながらの作業とか、本来の作業以外に集中が必要な場合には凄く有効だと思う。さらには、サーバー等からそう言う付加情報を受け取るだけで無く、このHoloLensからの画像情報やそこで発見した情報等をフィードバックすることで、さらにサーバーのデータが高品質にしていくことも可能。そう言う双方向性が上手く機能すると、さらにデータマイニングを使うことで、さらに次のコンタクト時に乗客に取って意味のあるサービスが生まれ来るでしょうね。

ただ、個人的に抵抗感があるのがこの「見た目」で、商事着慣れもあるとは思うけれど、もう少しスマートなものにして欲しいなぁ。あと、映像合成の理由もあるだろうけど、サングラス的な眼鏡部分ももう少し改善して欲しい。この部分、私は眼鏡を掛けて装着しましたが、やはり使いづらい。まぁ、ハードウェアの進歩改善なんてあっと言う間に進むから、1~2年後にはもっと軽量で小型化された物が登場すると思うけれど、その為にも今のデバイスの使い方ももう少し考えても良いんじゃ無いだろうか。

HoloLensは見た目もあって話題になるのだけれど、考えてみたら今ほとんどの人が手元に持っているスマホにしても、本に20~30年位前には考えられないことであって、言ってみれば手元に百科事典を持っているようなもの。さらに昔だと、百科事典なんて自宅の書棚ででんと飾るものであったわけで、多分利用することはほとんど無いもの。そうやって、情報がどんどん集約されて便利何時でも利用出来るような時代になり、それはそれで良い事だけれど例えば知識とか記憶というものが弱体化していくことにもなっています。その分、多種多様な大量情報が押し寄せる時代になってきているわけで、最近のネットがそう言う傾向にあると思うけれど、その情報の流れに任せてしまうというのか、耳当たり都合の良いものだけを選んで信じるような傾向になるつつあるのは問題でしょうね。便利な世の中になる事で、人の生活は豊かに楽になるけれど、結局その中ではさらに個人の資質というのかスキルの向上が更に要求される時代になりつつあるわけですよね。

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