2017年5月6日

今度はデルタ?!

今度はデルタ航空で、ハワイからロサンゼルスへ飛ぶフライトへの搭乗でのトラブル。幼児二人を含む五人家族が、3席を予約して幼児二人を両親が膝に乗せて搭乗する予定が、18歳の長男が別便で戻ってしまったために、その席を幼児の一人に使わせようとしてトラブルになったというもの。ここで不思議なのが、その18歳の子供の席。

機内に入るためには当然ゲート前でボーディングパスをスキャンして搭乗客の確認が必要になります。今回の場合、ボーディングパスは3枚必要なわけで、そのうち1枚はその18歳の長男がスキャンしないといけないけれど、それは物理的に出来なかったはず。だからその長男が座る予定の席は、

  1. 家族がキャンセルをしていて、空席となったため別の乗客に振り返られる
  2. 何らかの理由でノーショー(No Show)扱いになっていたため、直前のWaited Listから乗客が搭乗する
  3. 何らかの理由でチケット残っており、ゲートも通過してしまい、システム上は18歳の乗客が搭乗していたことになっていた
の3パターンが考えられるのかな。まず1.の場合、これは完全にこの家族にその座席の権利は無いわけで、自分達が座る二席以外は利用出来ないことは当たり前。運良く空席であったなら、離陸後にその多分並びの席を利用出来るかもしれないけれど、それは機内のCAさんの裁量次第。でも今回は離陸前の話だから、少なくとも指定された席に座っていなくてはいけないはずで、勝手に隣が空席だからと子供を座らせることは出来ないはず。

2.の場合、その家族的には自分達が買った席と言う認識かもしれないけれど、No Showとして航空会社が判断して空席待ちの乗客に振り向けたら、それはもうその人の席。実際にその席に座る人が来たのかどうか不明だけれど、仮に空いていたとしてもシステム上はこの家族の席では無いので、勝手に使用すればこれもまたルール違反。

3.の場合、これは本人確認をせずに通してしまったデルタ地上職員のミスは問題。例えば2歳の子供さんが体が大きくて、自分でボーディングパスを持って通過してしまったとかの可能性はあるけれど、それだって確認は必要。この場合、座席は確保されているかもしれないけれど、搭乗者と発見時の乗客が異なるから、そのチケットは無効と処理されるはず。

何れの場合も、本人(=18歳の長男)以外が搭乗する訳で、別途その幼児用にその席のチケットを再購入しない限りは、この家族がその席を利用することは出来ないはず。そう言う意味でデルタのCAさんの対応は間違っていないけれど、「収監される」などの脅迫的な言動があったとしたら、それは問題だったかも。まぁ、空港警察官を呼んで強制的に退去させる等の意味だったかもしれないけれど。いずれにしても、この家族は後でデルタから謝罪されたみたいだけれど、こう言う事がごね得になるようなことは止めて欲しい。多分このフライトも遅延して、それ以外の乗客も迷惑を被ったと思うし、空港機という他の交通機関とは異なる厳格なルールが必要な公共交通機関なわけですから、そこは譲らないで欲しい。ここの所続いた、UAの件も含めて、行きすぎは是正するべきだけれど、それと厳格にルールを適用して安全性を担保することは別の話。メディアによっては「また航空機のトラブル」というようなニュアンスで伝える者もあったけれど、多分今回一連のトラブルがフレームアップされているだけで、発生率自体は特に変わっていないのでは。日常的なものというと言いすぎかもしれないけれど、電車やバスとは異なるシステムが要求される航空機だけに、慣れているアメリカ人でもよく分からない人も多いわけで、そういう人がたまに搭乗するとこう言う事が生まれやすくなるのかもしれませんね。いずれにしても、安全確保のためならば、そのルールはちゃんとして欲しい。

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