2017年5月1日

報道の自由度ランキングの自由度

フランスに本部を置く「国境なき記者団」が毎年発表する「報道の自由度ランキング」。対象の180国・地域の中で、日本は昨年に続いて72位となり、とうとうイタリア(52位)にも抜かれてG7の中では最下位に。何年か前には11位だったのに、一昨年が50位代で、昨年今年はさらに下がって72位。理由は「安倍政権によるメディアへの圧力」らしいけれど、この記事を書いているのが朝日新聞だから信用できない(笑)。大体記事の中で説明している、
安倍政権への辛口キャスターらの降板なども踏まえ、「メディア内に自己規制が増えている」「政権側がメディア敵視を隠そうとしなくなっている」などと問題視。
に関しては、その降板したキャスター全員が「圧力は無かった」と自ら言っているのに、何で今更そう言うことをまだ行っているのだろうか。自社系列の「報道ステーション」を降りたキャスターの古館伊知郎氏だって、番組降板後「言いたいことも言えない時もあった」と言うようなことを言っているわけで、キャスターに圧力をかけていたのはテレビ局自身じゃ無いのか? そのテレビ局が圧力をかけざるを得ないように、政府から圧力があったというのだろうか。それならテレビ局自らが「圧力がある」と言うべきなのに、圧力があったと行っているのはTBSのサンデーモーニングとかの番組内の発言でテレビ玉としての発言が無いのはおかしい。

大体不思議に思うのは、仮にそんなに窮屈な状態になっているとメディアも認識しているのであれば、そういう時こそメディアが問題的をして正すべき行動なり指針を推進するべきなのでは? 日頃「第四の権力、三権の監視役」と言いつつも、いざそう言う場合になった時には何も出来ないと言う事を自ら示しているような気がする。つまり、「72位」という順位には、確かに色々な問題や制限による不自由さが蓄積された結果だとすれば、その中にはメディア自身の問題や課題も含まれているのに、それすら明らかにしないメディアにも責任があるのではないだろうか。一寸古い記事ですが、たまたま検索して見つけたこの方の記事がその違和感を凄く良く表現している気がする。国境なき記者団とは別に、Freedom Houseも順位を発表していますが、こちらはなんとなく腑に落ちる感じです。

こう言う調査の場合、なかなか客観的に順位付けするのは難しいと思うわけで、そう言う意味でランク付けよりも「問題の無いレベル」「制限有り」「不自由」みたいな、段階分け位の方が納得できるンですけどね。大体、どう言う調査方法、どう言う指標で判断しているのかよく分からないのに「あなたの国の報道自由度は何位です」と言われてピンと来ない。大体日本のランク設定の理由が「安倍政権による弾圧や記者クラブの閉鎖性」みたいな事を言っているけれど、なんでフランスのNGOがいちいち個別の総理の事に言及しないと行けないのか。アフリカなどで見られる独裁者国家ならいざ知らず。それに、記者クラブに問題があるなら日本の大手メディアに問いかけるべきで、別に政府が作っているわけでもあるまいし。結局自分達が不満だからランク下げました、と言っているようにしか聞こえない。

所謂昔からの「メディア」が段々と衰退していって、テレビ番組の視聴率も下がるし、代表的なメディアである新聞も売上げが低迷。世の中はネットからの情報が段々と一次ソースになりつつ有り、それはそれで偽情報などが瞬く間に拡散するなど問題は有るけれど、情報をまとめて総和を取ってみると、既存メディアよりも正確な情報はネットの方が圧倒していると言えます。そんな中で、記者団、あるいはジャーナリストなる人達が不自由さを嘆くという事は、ある意味既成組織が淘汰されている、新陳代謝が進んでいる証拠なのかもしれない。

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