先日のオーバーブッキングトラブルのアクションプランがUAから発表され、社員の登場の場合は60分前までに確定させることや、オーバーブッキングの最大補償額を1万ドルまで引き上げるなど、10項目の対策(Commitment)が示されました。2番目で、今回のように既に登場済みの場合にはセキュリティリスクが無い限りは降機を要求しないと言う事なので、少なくとも搭乗したのに無理矢理降ろされるような事は無くなりそう。一方で、8番目には今後オーバーブッキングを減らすと書かれていますが、それによって搭乗者数が余りに減少するようならば、料金アップにも繋がりかねないので心配。もっとも、個人的には予約時のオーバーブッキングは減らして、当日ゲート前でのスタンバイを多めにするような気もするけれど。
また、同時にUAからは、この暴行事件あった乗客と、示談(友好的合意)に達したことも発表されています。実はこの乗客(Dr. David Dao)、一度はボランティアーに応募したのに、当日中の現地到着便では無く翌日のフライトだと分かり取り下げ、そこから強硬な態度に出たと言うことも有り、一概にUAあるいは実際に手を下した空港警察官に日があるとは言えない状況のようにも思われます。アメリカは裁判の国なので、どちらも日を表立って認めることはしないと思うけれど、それもこの事件報告書を見るとなんとなく伺えます。実際に裁判になると、このDr. David Dao氏の方が不利ではと言う話も有ったので、彼としても穏便にそれなりに保証があれば、特に騒ぐこともしたくないという事もあるでしょうね。今回の事件では、今回とは関係無い過去の自分のトラブルなども発掘されてしまい、結構彼としても探られたくないところを探られたのも事実ですし。
私自身も、UA MP 1Kでよく利用する一人ですから、サービスや安全に関しては可能な限り努力をして欲しい。一方で、だからといって何でもかんでも乗客の我が儘を聞くというのも変な話で、どうしたって一人の我が儘を叶えるためには、それ以外の乗客が不便を感じるかもしれない。その線引きというか、按配はちゃんとして欲しいですよね。今回の件も、自社の社員を搭乗させるという事で話が大きくなっていった気もしますが、通常の乗客だけのオーバーブッキングなら、ここまで話が広がることも無かっただろうし。そう言う意味では、一度載せてしまった乗客は、よほどのことが無い限り降ろさないと言うことと、その降ろす場合のルール(人命に関わるリスクが発生していて、どうしても席を用意しないと行けない場合-例えば救急患者の搬送とか)を明確にして貰えることと、保証に関しても確約することを明記して欲しいですよね。
取りあえず、このUA3411便の件はこれで一件落着だけれど、先日のベビーカー事件とか、暫くは同様のトラブルが発生しても、過大に取り扱われることが増えそう。注目されることで、キャリアー側も乗客側も冷静になって対応してくれれば良いんですが、なかなかそうも行かないのもアメリカだからなぁ...
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