2017年4月17日

経済学と天気予報

週末話題になっていた、立命館大学の経済学教授の発言に関してのTL。すでに指摘されて居るように「安倍政権打倒」の為だけに、厳しい経済状況の人がもっと厳しい状況になって経済活動を停滞させろと言う「何だそれ」的意見。それって、逆に一人が100円ずつ余分に消費すれば、今以上の経済状況に活性化するという事だろうし、大体何で今よりも悪くなるために努力しなきゃいけないのかその意図が分からない。

「アベノミクス」が其れ以前よりも良い経済状況を作り出していることは事実だけれど、それが当初表明していたレベルには到達していないことも事実。だから本来ならば、その目標達成のために必要な提言をするのが「経済学者」の仕事じゃ無いだろうか。その人が反安倍的考えであるなら、尚更今の政権の経済対策以上に効果を上げられる提案をして、それを野党に実行させるあるいは与党に対して提案させることで、国民の評価は上がり文字通り期待している「政権交代」が生まれるかもしれない。でもそうでは無くて、今の政権に対しての不満を爆発させて、政権交代させようという考え。これって一人が100円我慢しなくても、例えばとある集団が企業の重要施設に対して破壊工作をして、その企業の売上げや周辺経済活動が同程度の規模で活動不能になるようにしても同じ訳です。例えば空港が破壊されて空路がストップする。新幹線が攻撃されて、日本の幹線路が停止する。あるいは、Amazonの物量倉庫が火災になり停止する。でも、そう言うことを普通は「テロ活動」という訳で、結果的に同じ事をこの人は世間に対して要求していることになるのでは。

経済の動きや仕組みを説明するときに「〇〇理論」とか「××の法則」みたいな物があって、それらは経験則や今の経済システムの仕組みから生み出されたロジック何ですが、物理学の理論とか法則のように定量的に一つの解が求められる物じゃ無い。変数や仮定の条件が多いので、個人的には天気予報の予測方法と似ている気がしています。ある程度の物理的条件から想定される天気状況に、過去の記録から得られた傾向をミックスして予想するのが、そのまま経済の動きにも適用出来るのでは。ただ天気予報の場合は、その予測が大変という事はあっても地球という物理環境の上で、物理的に変動する多数の要素の組合せなので、計算量が膨大になる事を除けば計算して解を求めることが出来ないわけではない。でも経済に活動に関しては、お金や情報のやり取りなど物理的に処理できる要素も多い物の、結局は「人の気持ち」というまだ読めない要素の影響も多いわけで、そう言う点ではまだまだ天気予報の「よ」の字にも到達していないでしょうけれど。

経済が良くなるというの、つまり「お金が回っている」事。その為には、一つはお金が市中に沢山出回っていることも必要だけれど、それを使うための動機がなければ幾らお金を供給しても回らない。そのところが今のアベノミクス第三の矢の問題点だと個人的には思うけれど、そういう所を「経済学者」の人達は積極的に発言して実際にお金を動かすような努力をするべきでは。その提案や実行が民進党から出てきて、それで成功すれば民進党の評価も上がるだろうし。それがないから、それが出来ていない与党ではあるけれど、消去法で自公が残っているのが、今の状況なわけですからね。そう言う意味で、「お金を使おう」と言わずに「お金を使うな」と言っていることが、すでに本来の経済を良くるという目的ではなく、別の意図のためにそう言うことを言っているのだなとお里が割れてしまう。少なくとも天気予報は、与えられたデータからそれらしい予報をするわけで、100%正確でなくても利用者は納得するし、今の状況でも十分だと思っているわけです。それが、別の意図のために明日は雨が降る兆候もないのに「明日は大雨で大変です」みたいなことを言い出したら、どんな理解も支援も得られなくなる。そう言うことをまさにやっているという自覚も多分この人には無いんでしょうね。まぁ、そうやって自然淘汰されていけば良いけれど、そういう人を面白可笑しく重用するメディアもあるから困ったもんだ...

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