2017年3月3日

メインフレームの終焉


昨日私の周りでひとしきり話題になった、日清食品が社内ITシステムからメインフレームを撤廃するというニュース。「メインフレーム」なんて言う言葉を何年ぶりに聞いたのだろうか、という位のちょっとした衝撃。しかも記事の最後の方には
40年わたってCOBOLで「手組み」してきた
なんていう、もう涙無しでは読めないような記事(笑)。使用しているのは富士通の「FUJITSU GS21 1400」とホストらしいけれど、一寸どのくらいの年代の物か分からない。ただ、今では自社でシステムを保有するにしてもC/Sで組むのが普通だろうから、なかなかこの手の「メインフレーム」と呼ばれる物を使い続けているところはそんなに多くないはずで、そういう意味では保守作業とか運用にしても大変だろうから、その当たりのコストカットがまずは目標でしょうね。また、富士通側にしても、C/Sで書き換えが難しい規模・内容なら仕方ないけれど、そうで無ければ彼らにとっても手間暇掛かる古いシステムは新しいシステムへ置き換えて欲しいわけで、その当たりの利害関係が一致したのは確か。そして、COBOL(笑)。多分位置から新しくコーディングしたのだろうけど、それまでCOBOLベースで流れていた工程の動きを洗い出す作業が一番大変そう。複数の会社と統合したところらしいから、それも切っ掛けにして、全社的な新しいシステム構築をしたなら、ある意味過去の柵がない分良かったかも。

例えば、それまでの自社システムがクラウド上に仮想マシンとして構築されていて、ユーザーからは仮想マシンのスペックだけ見えていて、その裏側ではサービス提供者が必死に実世界のハードウェアリソースを更新していく、なんていうのが一番ユーザーにとっては楽なシステム。Googleなんかが、まさにそんな感じですよね。自社独自にネットワークとサーバーのノードを開発して、それをどんどん増やしながら性能アップしてまた古いものを置き換えていって。で、ユーザーの我々はそんなこと知らずに、どんどん新しいサービスに乗り換えたり、今のサービスでストレージ拡張とか自由にやっている。なかなか自社内システムを外に出すというのは勇気のいることだと思うけれど、メインフレームという言葉も、あと10年位で完全に消えていき、そのうちに「社内システム」なんて言う言葉も無くなるんだろうなぁ。私はソフトの開発みたいなものにも関わっているので、開発サーバーとのデータのやり取りとかネットワークスピードはGB単位で必要なので、なかなかクラウドへというわけには行かないけれど、そういう特殊な例を除けば、今後は社内システムで必要なのはエンドユーザーの端末だけ、という世界になっていくんでしょうね。

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