低価格での旅行パッケージ販売の中堅業者であった「てるみくらぶ」が、突然の破産申請。過去にも、格安旅行会社が倒産する事はあったけれど、それらはどちらかというと体力の無い中小規模の会社でしたが、今回の「てるみくらぶ」は年商でも200億円弱くらい有って、それなりの規模の会社。比較サイトなどでは、最安値の会社としてリストされる有名店だったらしいけれど、最近では結構自転車操業を疑わせることがあったらしく、直前に現禁則入金キャンペーンみたいな事で現金を集めて、週末の休みを挟んで月曜日に破算申請したらしい。無責任なことは言いたくないけれど、集められるだけ現金を集めてから計画倒産したような印象も受けます。
これから出発する人は最悪旅行を中止すればいいけれど、現在この会社のパックで旅行中の人もかなりの数いるらしく、ホテルから追い出されたとか、帰りのチケットが分からないとか、TLにも悲鳴に近い書込で埋まっているらしい。多少なりとも旅慣れていれば、自分でホテルを捜すとか交渉するとか、エアチケットにしても航空会社とか大体のWebサイトから購入することも可能だろうけど、旅慣れていないからパッケージツアーを購入したような人にとっては、堪らないでしょうねぇ。
今回のようなトラブルのケースだけで無く、例えばメカトラブルでフライトがキャンセルされたりディレーすることは常に有る事だし、ホテルについてもちゃんとホテルのサイトから予約をしてもちゃんとホテルに通じていなかったりして、予約が無いとか逆にオーバーブッキングで弾き出されることもあり得ること。そこはやはり多少の覚悟と知識と準備は必要でしょうね。例えば、クレジットカード会社のエマージェンシーコールを使えるくらいの準備はしていくとか、緊急時に支援してくれるようなサービスを見つけておくとか。そう言うことは、日本の中でもあるわけで、交通事故に遭わないように信号を守るとか、そう言うレベルを海外旅行に行くときはスケールアップして想定して準備しないといけない。
そう言う準備や不安をできるだけ避けたいのであれば、やはりJTBとかHISとか近ツリとか、大手を利用することがそう言う事柄に対しての保険になるわけで、コストを取るのか安心を取るのかというのは厳しいけれど自己責任。今回の場合は、安いことが売りの旅行会社であったから、やはりそれなりの規模と実績があっても、安いなりの理由がある、安いなりのリスクがあると言う事はちゃんと理解した上で利用する覚悟は必要でしょうね。決して格安旅行会社を否定するわけでは無いけれど、それなりの理由があるという事は理解しないと。一方で、旅行会社の方も競争が厳しいから、どんどんコストカットというか、無理な事をやっている気がします。今回も、競争が激しくなってきたから集客のために広告費をかけるようになり、それが経営圧迫の原因になったとのことだけれど、それってどんな業種でも陥りがちな負のスパイラルですよね。格安を売り物にする会社って、一番間接費として削減しなきゃいけないところで、そこに陥るのは会社としてのミスだろうなぁ。れば・たらだけれど、広告に頼るようになる前に規模を縮小するとか、付加価値が高くて利益率が高くなるような「格安じゃ無いけれど、大手よりは安い」商品開発をして立て直すとか、そう言う方向に行ければ良かったんですが。最も昨日の社長会見を見ていたら、格安発ケージからシニア層向けの高収益商品への切替をしていたらしいけれど、結局は以前のイメージが合ってコスト割れの商品とか出さざるを得なくなって、それが年間売上げにも匹敵するような負債になったんだろうか。
自分は、エアにしてもホテルにしても、自分で準備するクセが付いているので、多分格安・リッチ問わず旅行会社のパッケージを利用することは多分これからも無いと思うけれど、仮に利用するのであれば自分がそれと同じ内容のチケットを組んだ場合と比較して、納得できるかどうかで判断するだろうなぁ。いずれにしても、トラブルに直面している利用者の方が早く救済されて、出来たら旅行することを嫌いならずに、将来的にも旅行してくれることを祈っています。
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