2016年12月2日

大学無償化

民進党が発表した、次の衆議院選挙での公約が「就学前教育から大学までの無償化」。以前の「高校無償化」で味を占めたんだろうか。あれだってどれだけ効果があるか分からないのに。個人的には、百歩譲って高校無償化くらいまではまぁ許せると思うけれど、大学まで無償化というのは勘違いじゃないの。なんか、大風呂敷は大きければ大きいほど騙されやすいみたいな事をやっている気がする。

勿論大学に行きたくても経済的事情から行けない人も多くいるだろうし、そういう人にとっては朗報だろうけど、高校までの教育と違って大学の場合は地元から外に出る場合も有るじゃ無いですか。となると、学費以外の生活費も掛かるわけで、その手当は自分でやらないと行けない。高校までなら、殆どの学生は自宅から通学するだろうから、学費が免除されることで得られる効果は大きいと思うけれど、大学の場合は事情が違うと思う。それならば大学ではなく、専門学校とか技術習得などの、「高校や中学は卒業したけれど、上の学校には行かずに手に職をつけたい」人に対しての投資をした方が社会のためじゃ無いの? 専門学校などでは無くても、例えば弟子入りする場合とかでも許すとか。

で、アイデアだけなら誰でも出せるわけで、それを実現するためにはどうしたって「お金」が必要。その財源はどうするのかと思ったら、子ども国債に配偶者控除の廃止、そして消費税10%時に1%を振り返るという計画。元々消費税は社会保障に全て使うと言う前提の税金で、10%出も足りないから将来的には15%とか20%とか言っているのに、それに手を出すというのは日頃の民進党(旧民主党)の態度と故なるのでは。さらには、あれだけ赤字国債を批判しているのに、自分達の時には都合良く新しい「国債」利権を作り出すわけで、本当にご都合主義だと思う。で、一番抵抗があるのは、配偶者控除の廃止でしょうね。既に無償化されている学年の親御さんや、大学卒業後にそのお金を期待している家庭などは、それが無くなるわけで、納得いかないのでは。

「人への投資」という考え方は間違っていないと思うし、色々な意味で某かの投資は必要だと思います。でも、個人の自由意志で選択する割合の大きな大学教育まで含めることは必要だろうか。それに、一番経費が安いだろう国立の文系の学部学科と、一番高いだろう私立の医科歯科の経費の差って、多分一桁違いますよね。その不公平感はどうなるのか。それならば、返済で問題になっている奨学金制度をもっと拡充して、返済不要の者を増やすとか、成績によって金額を上げるとか、そう言う方向の改善の方が意味があるような気がする。何れにしても、今ある財源を付け替えるのでは無く、新規に財源を作るわけだから、先ずはその実現性が担保されないと、無償化の話も始まらないのでは。結構、それが民進党の狙いだったりし。(笑)

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