NTTドコモによるイベントの紹介記事から、2020年には予想される5Gの世界について。既に110Gbps、20Gbpsも実用化のレベルになり、優先の自宅の光ネットワーク(1Gbps)よりも、無線の4G/5Gの方が早い時代になってきました。同じスピードや通信品質が得られるのであれば、ケーブルという縛りの無い無線・Wi-Fiの方が利便性は高いわけで、可能であれば自宅の宅内配線だってWi-Fiで回したいくらい。タダ通信速度の向上というのは、一方でデータ量の増加も招くわけで、ここで気になるのが「利用可能なデータ量」について。
自宅ではNTTの光を入れていて、在宅勤務をしていることもありかなりの量のデータ(GB単位)を送受信しています。多分一月のデータ量はTB単位だと思う。それでも、ネットワーク通信にかかる費用は、光ネットワークとプロバイダー代で、今のところデータ量の制限も受けていません。でも、これを4G/5Gでやろうと思ったら、月々のデータ量で利用料金が決まりますし、さらに最大値も20GBとか30GBとか、とても足りない。NTT docomo側にしても、スピードが速くなれば、それだバックボーンを動くデータ量も比例して増えるわけで、その増強も必要だしユーザーのデータ利用量が一桁二桁違ってくれば、当然利用料金に関しても考えないといけない。今の料金体系で、より大きなデータ量用に価格を設定した場合、多分それを利用するユーザーはそんなに増えないだろうから、そうなると5Gとか設備投資しても宝の持ち腐れで終わりdocomoとしては困るでしょうね。そのジレンマはどう解決していくのだろうか。
もう一つ思うのは、企業ユーザー相手なら10Gbpsとか20Gbpsというスピードを利用していろいろとビジネスも可能だろうけれど、多くの個人ユーザーにしてみると、それ程そんなスピードを利用して何かサービスを受けるという恩恵も無いんじゃ無いかと。ストリーミングで4K/60pの映像を見ることも可能になるかもしれないけれど、それだけが全てでは無いし。NTTの立場になってみると、今日本中に張り巡らされているフレッツ光のケーブルを、この5Gで置き換えられたら、それは企業としてコストダウンになるかもしれない。メインテナンスも楽になるだろうし、いちいち電柱の工事車両をだしてケーブル施設の作業が無くなるだけでも、かなり大きいかも。そういう意味で、4Gあたりまでは個人向けサービスとして有りだと思うけれど、5G位からは企業向けやそういうインフラ整備用としてのニーズの方が大きいんじゃ無いかと思うわけです。
スピード競争というと、例えば新幹線が思い浮かびますが、これも大都市圏を高速で移動することでビジネスモデルも変わるという利益が見えるから、在来ののぞみを改良したり、新たにリニアを施設する意味はあるわけです。飛行機というより高速の移動体もあるけれど、その制限事項も大きいからリニアにもメリットが生まれるわけですよね。5Gの世界も同じような考えが出来ると思うけれど、その時にそれを教授するべきユーザーってどれだけいるのか、どう言うサービスが出来るのか、その当たりが一寸見えないのが個人的に疑問を感じるところなのかもしれない。
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