2016年8月9日

お言葉とお気持ち

昨日公開された天皇陛下の「お言葉」。色々な論評はあるものの、お言葉の内容としては高齢により十分な公務遂行が出来ないので生前退位という仕組みを検討して欲しいというものと言って良いでしょう。お立場上具体的にどうして欲しいと言うことは言えないので、かなり婉曲な表現や含みのある内容ではあったけれど、そう言う内容であったことは誰もが納得するもの。アンケート調査でも、国民の90%は生前退位に賛成と言ういけもあり、そうなれば後は具体的にいつまでにどの様にするか先ずは決めないと。

あの、共産党ですら「憲法で生前退位は否定されていない」とか前向きな発言が出るくらいなので、後はどの様にして今上天皇の退位を出来るだけ速やかに進めるか、その知恵を出すだけですよね。お言葉の中で「平成三十年」という年号が含まれていたので、ご自身は二年くらいの間に生前退位を実現したいと考えられているとのことですが、まぁ色々な準備を考えるとそれ位は必要かと思う半面、もう80歳を超えるご高齢でも有り、半年でも一月でも早く激務から解放されて、後は皇后陛下とゆっくりとしていただきたいですよね。多分今回の話が出た理由は、皇后陛下のことも考慮されてと言う事は確実でしょうから。ゆっくりとお孫さんと過ごし、ご自分の研究に没頭される時間を作るという、人間としてゆとり有る時間をこれからは持って頂くのが、国民の役目じゃ無いだろうか。私は、個人的には天皇制には否定的な考えを持っているけれど、それでもこれまで果たされた事柄や色々なことを考えると、感謝しつつ残りの時間を有意義に過ごして頂きたいと思うわけです。

政治的中立性を担保しないといけないと言う事で、どうしても奥歯にものが挟まった言い方しか出来ないのは分かるけれど、でも現行憲法での天皇制の明記やそれを具体化する更新典範の制定にしても、政治的な活動から生まれてきていることには間違いないわけで、明らかに国民から政治的利用と批判されない範囲であれば、ある程度具体的な話しをしていっても良いと思うんですよね。一番重要なのは時間だと思いますから。今上天皇陛下に対して、どれだけ長く今後の時間を持って頂けるかという事が一番重要じゃ無いかと思います。その為にも、まずは皇室典範の特例として始めて、その後継続して5年とか10年くらいの時間で最終的な内容を決めても良いのでは。将来のことを考えれば、男系・女系の話しも出るだろうし、難しい問題も色々出てくるだろうし。

ところで、今回のお言葉は事前にビデオ収録されて、宮内庁のサイトからも視聴できるし、NHKや民放も一斉に15:00から放送。海外のメディアでも、BBCは日本と同時に放送したらしいけれど、これって終戦時の昭和天皇以来の玉音放送になるわけですからね。早速アレな人達は「これこそ政治利用だ」と反発しているらしいけれど、NHK以外は独自に判断しての事だろうから、責めるなら放送局を責めないと。さらに、早速あの国とあの国では、自分達の都合の良いような解釈が出ているようですけれど、そっちの方が「政治利用」として批判しなきゃ。そう思いますね。


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