2016年8月25日

閉会式の赤いボール

一部を除いて、世界的にも大好評だったリオ五輪閉会式の日本のプレゼン。結構ここ数日中にも、登録されているその映像を何度も見返してしまいます。放送の録画なので、途中実際の会場の映像ではなくビデオに差し替わったりするんですが、会場で見ていたらどの様に見えたのか、そのバージョンも見てみたい。あと、閉会式の放送後にちょっと流されたメイキングの映像も、多分それだけで1時間2時間のドキュメンタリーに十分なりそうなんですよね。あれも、多分パラリンピック後位に総集編みたいなスペシャル等で使われるまで解禁されないんだろうけど。

何度かビデオを見ていて、やはり一番記憶に残るのは最初から最後まで通して使われた「赤い球体・赤い丸印=日本」というコンセプトでは無いかと。最初にフィールド全面の赤色が円形に収斂して日の丸を形作るところからずっと、「この赤い丸」が、キーワードならぬ「キーアイコン」として画面に連続して登場していく事で、日本という意識を主張しているように感じましたね。流石に途中、開催種目が空から降りてくる時とか、青森大学新体操部も含めた演舞の時には控えているシーンもあったけれど、あれって「起承転結」で言えば「転」の部分で、一度アイコンを隠す事で、最後に再び登場した時のインパクトを強調するのかなと素人ながら感じました。

もう一つ不思議だったのは、電飾された立方体を匠に使って、演舞のツールにしたり、最後は東京五輪のエンブレムまで作り、さらにさらにそれを移動してフィナーレの東京のビル街を表現するところまで繋げたところ。確か現在のエンブレムが決まったのが4月のG.W.前。仮にあれから今回のあの部分のコンセプトやストーリーを考えて、その為に必要な電飾類等をデザインして準備して、それを使って練習してとなると、四ヶ月でよく間に合ったなと。実際には少なくとも8月上旬にはリオなりどこかブラジル国内に入って、全体練習とか機材のセッティングとかやっているだろうから、輸送する時間なども考えると、7月中旬くらいまでには完成していないと間に合わないと思うので、そうなると準備期間は3カ月も無かったのかも。エンブレム決定が事前に分かっていたとしても何ヶ月も前と言うことは無いだろうから、よくあれだけのコンセプトを詰め込んで、映像を見る限りでは大きな破綻も無く完成させて実演したなと感心するばかり。全体を幾つかのパートに分けて準備していったのだろうから、もしかしたらあのエンブレムに繋がる後半のパートつて、最後までギリギリだったのかもしれない。

もう一つ不思議だったのは、プロジェクションマッピングとそれらフィールド上の素材や人間の立ち位置がぴったり合っていた事。あれどうやって調整したのだろうか。バミリがあったわけでも無いだろうし、仮にマーキングしてあっても位場内を移動するのだけでも大変だろうし。あくまで想像ですが、可視光では見えないIDやあるいは暗視カメラのようなもので、それぞれの立ち位置をリアルタイムに認識して、それに照明類を合わせていたのかなということ。この辺りの「裏の話し、裏の技術」を、何れどこかで開設してくれたらと、凄く興味が沸きます。

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