英国のEU離脱に関する話題を見ていると、何となく日本の過疎化問題にもにた様相だなぁという印象を持ちました。かなり乱暴な言い方だけれど、EU内で賃金が低かったり、社会福祉サービスのレベルや内容によって、ある地域からイギリスやドイツなどの好条件の場所へ移動(移民)するというのは、地方から都市部に人口が移動し、過疎化が進むという構図と同じではないかと。それに輪を掛けて、難民問題というのもありますしね。言い方は悪いけれど、多くの場合はやはり経済的に楽な場所へ人は流れるもの。それ以外の価値、例えば自然とか昔からその土地に住んでいる歴史とか、そういう理由が大きい場合はその場所に残る人も大生だろうけど、一般的にはそれが可能であればより住みやすい場所、楽な場所へ映るのか普通。そういう意味で、共通通貨とかシェンゲン協定というのは大きな実験ではあるんですが、問題はやはりその域内の全ての場所が同等な状態で無い以上、どうしても人はより有利な場所へ移動すると言う事でしょうね。シェンゲン協定に加盟していないイギリスにすら移動する人が多いわけだから、それ以外のドイツとかフランスとかはどうなんだろうか。あるいは社会福祉が充実していると言われている北欧各国とかは。
日本の地方過疎化は、全国の鉄道網の発達が影響したことが大きいと思うけれど、幹線・準幹線路線が残る一方、地方路線が廃止されていくことで、地方の利便性が失われていき、それによってどんどん拠点に移動していくことが増えているわけで、その中には病院とか学校とかの社会インフラも含まれますから、より安全な場所、より安心な場所へ移っていくのは、何となく今回の話と似ている気がします。となると、一度移った人を戻すには、その元の場所をより住みやすい場所にしないといけないわけだけれど、それが難しいからそうなるわけで、ちょっと解決策が浮かびませんね。それこそ、その過疎地域に油田が見つかるとか、金鉱が見つかるとか、予想外の暁光が無い限り無理だろうなぁ。それこそ、過疎故に星空が綺麗とか、里山の葉っぱビジネスを起こすとかのアイデアが必要ですが、それは金鉱見つけるよりは簡単だけれど、だから直ぐにできるものでも無いし。
今回の事を見ると、英国は別に衰退したり分裂をしたわけでは無くて、EU創設以前の状態に戻っただけとも言えます。勿論、北アイルランドとかスコットランド等は逆に英国から離脱してEUに残留するかもしれないから、元の状態に戻るとも言えないかもしれないけれど、これからの数ヶ月、そして実際に離脱するようになるだろう2年後3年後に世界がどの様になっているか、興味も有るし不安も感じます。一方で、EU側は他の国に同様の事が波及することを恐れて、特にドイツやフランスは早急に英国を分離するようにしたいようで、このあたりの動きも個人的には「面白いなぁ」と感じてしまいます。普通なら、残留交渉しても良いと思うのだけれど、その当たりは結構ドライな感じもします。EUとしても、ある意味生存に必死ということなんだなと感じます。
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