2016年6月9日

静岡大学の宇宙エレベーター

地元浜松の静岡大工学部で、こんな宇宙エレベーターの研究をしていたなんて、知りませんでした。結構前に、ISSIからの放出実験が決定していたんですね。今回は、宇宙エレベーターの基本となる、テザー(エレベーターのケーブル)の特性を観測するというまだまだ最初の一歩の段階ですが、自分が生きているうちに実際に宇宙にまで上れる軌道エレベーター、宇宙エレベーターが実用化されるのだろうか。

宇宙エレベーターの場合、通常の建物用エレベーターのように外殻があってそこに移動用の箱をつるすのでは無く、地球の時点による遠心力を利用してケーブルを張り、そのケーブルを伝って上昇加工をするわけで、引っ張り方向の強度は勿論、移動用の箱を保持するだけの耐摩耗性と強度も必要で、素人ながらも難しさはよく分かります。

仮に将来実用化されるとして、その宇宙エレベーターの地球側の基地局はどこに設置するんだろうか。赤道上が望ましいけれど、どうしても何処か海外の土地を借用するとかしないと無理。一番近い場所では、南鳥島を無理矢理基地化するという方法があるけれど、中国が自分達のことは棚に上げて文句を言いそうだし、第一そこまでの移動が大変だから実用的では無いですし。インドネシア当たりの場所が一番良いかもしれないけれど、政情不安が心配ですし。温暖化で水没危機が懸念される、南太平洋諸島の中に、大規模な人工島を造成して、ビジネスと観光とレスキューを兼ねたサポートをするとか。

宇宙エレベーターが実用化されるとして、色々な応用や利用が考えられますが、一番大きな利益は宇宙空間の資源を確実に地上に降ろせることでは無いでしょうか。今後、月面とか小惑星の資源開発をしたとして、そこから得られた鉱物などを地上に降ろすことは凄く大変。毎回大気圏突入してこないといけないわけですから。でも、宇宙エレベーターがあれば、そこに乗せて降ろすだけだから、安全性も高いし確実でもありますし。問題は、そのエレベータの容量と搬送速度ですけど。逆に地上から資材を運んで、宇宙エレベーター周辺に宇宙ステーションを建設して、ここで宇宙工場を作ると言う話にもなるかも。まぁ、でもまだ100年200年先の話だろうなぁ。ちょっと悔しいです、SF好きとしては。

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