ADB(アジア開発銀行)が、中国主導のAIIB(アジアインフラ投資銀行)と初めての協調融資をするという記事。まだ実績の無いAIIBとしては、ADBの案件に乗っかることで、リスクを低く抑えられると共に、自分達の実績として安心して積み上げることが出来るから、ある意味賢い選択だけれど、本来のAIIB設立趣旨である、ADBでは間に合わない案件を支援するという設立趣旨から言うと、それでいいのかという疑問も。本当ならば、彼ら自身が自分達で案件発掘をしないといけないわけですからね。ADBにしても、実績が無く財政基盤も不透明な銀行と組んで支援するとなると、かなりリスクを考えないといけないわけだし。最も、1億ドル程度の融資枠ですから、仮に何かあったとしても影響はそんなに大きくないとも言えるんだろうけど。
AIIBはアフリカ諸国などの追加加盟があり、参加国ではADBを超えたという記事を少し前にみたけれど、実際の活動に関して効いたのはこれが初めての気がする。それに、銀行としての格付けもまだ無いから、資金確保にも困るはずで、今回の1億ドルくらいなら胴元の中国がなんとでも出来るだろうけど、この何倍もの融資なると、それが何件も重なると、AIIBも苦しいんじゃないだろうか。足下の中国経済も、ソロス氏がまた動き出したみたいで、一寸動向が気になりますし、ADBにしてもあまりAIIBとつるんでも、万が一の時に相手の負債まで面倒見なきゃ行けなくなるリスクも考えないと。参加国は多いかもしれないけれど、ちゃんと金融面で場付くアップ出来る国は日本とアメリカが入っていない分脆弱とも言えるわけだから。
次の融資先が何処でどんな内容になるのか、AIIBとしては正念場ではないだろうか。いゃ、別に期待しているわけじゃ無いけれど、失敗しても困るところは多いだろうし。でも、予算が無いのに支出だけ増えていく、何処かの国の生保とか年金問題と同じような気がする。
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