2016年5月13日

経費と私費の境界線

高額な海外出張費に関しては、その頻度や内容に関しては疑問があるけれど、出張自体が仕事であることは確かだし、自分一人だけというわけでは無く随行員もあることもあるし、ホテル代に関しては、甚だぎもんではあるけれど少なくとも飛行機代に関してはまぁ裁量範囲かなと言う気がしていました。100%納得は出来ないけれど、まぁ65%位は理解してもいいかなという感じ。

湯河原への公用車利用に関しては、これも一応ルール的には適法であるけれど、その場所、移動距離も含めたリスク管理の適法性、そして利用頻度を考えると、ギリギリセーフだけれど、でも立場上もっと深く検討するべきだったんじゃ無いかと感じるわけです。だから、まぁ51%位は理解しても良いかなという感じ。

でも、新たに出てきた都知事以前の時の政治資金利用に関しては、これはダメでしょう。最終的には、多分会計担当者のミスによる記入ミスで、陳謝して訂正したい、というところに落とすんだろうけど、年始のホテル代から回転寿司の食費とか、正直みみっちいなぁという印象と、そこまでやるのという感じ。お正月にそこまで実際やるのかという疑問はあるけれど、嘘でも選挙事務所のスタッフもその場所にいて、何か仕事をした「痕跡」くらい残せば、まぁ納得はしないけれど仕方ないとは理解はするんだけど。100%私用目的で、経費だけ事務所につけを回すというのは、言ってみれば個人事業主がどれだけ自分の仕事や日々の生活の中の出費を「経費計上」出来るかと同じ話だとは思うけれど、さらに言えばより公共性公明性が求められる政治家であるならば、それ以上にストイックな態度を示さないといけないはず。

ところで、このお正月滞在に関してホテル側が自らの守秘義務を破って個人情報を漏らしたと言う話もあるけれど、今ある報道では、スクープした週刊文春が舛添都知事がお正月に家族と滞在したと書いているけれど、後追いのメディアによる報道ではそういう話しは出てこなくて、単に会議室の利用料金と事実して会議室利用はここ数年の間お正月には無かったという話しをしているだけで、実は微妙なところで個人情報漏洩とは言えないレベルになっている気がします。勿論、匿名の関係者の話として、子供と温水プールで遊んでいた、という滞在の事実は言っているみたいだけれど、その関係者を特定できなければホテル側としても「我存ぜず」と言ってしまえば逃げ切れるのかな。多分ホテル側としては、最初に取材を受けた時にはこんな話になるとは思わず、単に数年前のお正月に舛添都知事家族が滞在したかどうかとか、その時の様子はどうだったのかとか、当たり障りの無い話しをしたつもりなんでしょうね。それがこんな大事になってしまい、今では慌てているんじゃ無いだろうか。関東では有名なホテルだから、尚更かも。

今回の一連の報道を聞いていてふと感じたんですが、企業だと経費の範囲は非常に厳格にルールがあって、場合によっては領収書の宛名が違うとか一寸した不備で支払されないこともあったりするわけです。今回の一連の話しも、多分知事本人が全て手配から支払までやっているとは思えないので、会計担当者なり秘書なりが処理していたはずだけれど、それらの人達もなんとも思わなかったんだろうか。いずれにしても、上に立つ人は上に行けば行くほど、ストイックにならないとダメですよね。まあ、それがなかなか出来ないのが人間の人間たる所以なのかもしれないけれど。

0 件のコメント:

コメントを投稿