2016年4月1日

電力自由化は、発電不自由化

今日から始まる電力自由化。いろいろな企業がいろいろなセット割引みたいなプランを提案していて、それはそれで企業競争が生まれて良い気もするけれど、ちょっと疑問なのは「この企業、どうやって発電してるんだ?」と思うところまで参入していること。例えばガス会社が自社のガスタービン発電設備で発電して、それを安く売電するなら分かります。あるいは製鉄所などが、自家発電用の設備があって、それを利用して安価に発電して販売するなら、これも分かります。でも、例えば電話会社がどうやって発電するのか? Softbankも参入しているけれど、彼らの発電設備って太陽光発電ですよね。これ、発電コストは石油とかLNGガスよりも高くて、価格を維持するために利用者がわざわざ負担金を払っているくらい。つまり、本来なら高く販売しないと赤字になるものを、関係無い他の利用者がコスト負担して安く販売できているとしたら、これ本末転倒というかある意味詐欺行為のような気がします。

さらに言えば、自家発電設備や何処かから安く電力購入出来る会社でも、実際に購入した電力量と販売している量は合っているんだろうか。勝っている電力量が100なのに、販売している電力量が1000とかいうのであれば、それって一種に空手形というか。勿論電気だから、どこの家庭も実際は地域電力会社の配電網に繋がっていて、多分相当のことが無い限りはそのまま電力供給が止まることはないでしょう。でも、勝っている電気と利用する電気は違う物のはず。「電気は同じ」と言われれば確かにそうだけれど、知らないうちに他人の電気代まで負担させられているとしたら、やっぱり不満を感じます。

少なくとも電力自由化で参入した新規企業は、まず自分達が供給可能な電力を明らかにして、それを超える契約をする場合には何か担保というか、保証させる必要があるのでは。また、その発電コストが一般的な料金コストを超えるのであれば、今のように利用者に負担させるのでは無く、その電力会社が負担させるべきでは。今でも、当初は数十円だった事前エネルギーの大体料金は、今では何百円にもなっているわけだし、今後それがさらに大きくなる可能性だってあるわけですからね。食べ物で、コスト高でも無農薬野菜が良いという人はそれを買うように、反原発で自然エネルギーだけにすべきと言う人は、是非自ら正味の発電コストを負担して、割高な自然エネルギー発電を利用して欲しい。


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